産業ケアマネジャーとはどんな資格?メリットや受験資格を解説

高齢者人口の増加が社会問題となっている現代において、介護問題は他人事とは言えません。実際、介護者となった場合、介護をしながら仕事を続けるのは難しく「介護離職」する人も少なくないのが現実です。そんな現状を受け、国は介護と仕事の両立を目指し、さまざまな取り組みを行っています。その一助となるべく2020年に設立された資格が、介護だけでなく企業側の知識も身につけた「産業ケアマネジャー」です。ここでは、産業ケアマネジャーの資格について、メリット受講資格などくわしく解説します。

【簡単に解説】産業ケアマネジャーの資格とは?

産業ケアマネジャーは、さまざまな制度や知識を活用し、介護と仕事の両立に関するアドバイスや提案を目的として、一般社団法人「日本単独居宅介護自演事業所協会―ケアマネジャーを紡ぐ会」2020年に創設した民間資格です。
介護離職を防止するために、介護保険の知識を持ったケアマネジャーが、企業側の制度理解や助成金活用方法、介護休業制度などについての知識を会得。さらに幅広い知識を身につけることで、介護と仕事の両立が可能な社会にしていくことが産業ケアマネジャーの役割なのです。

産業ケアマネの資格取得のメリット

産業ケアマネジャーの資格を取得するメリットとはどんなものがあるのか見ていきましょう。

スキルアップが目指せる

産業ケアマネジャーの資格を取得するには、前提として介護支援専門員(ケアマネジャー)の資格が必要です。ケアマネが次の資格を目指すとすれば、産業ケアマネジャーや認定ケアマネジャー、マネジメントリーダー研修の受講などが挙げられます。中でも産業ケアマネジャーは、介護だけでなく働く側の知識も必要となるため、介護業界より広い範囲でスキルアップを目指すことが可能です。

介護業界だけでなくほかの職種の方と関わる機会が増える

産業ケアマネジャーは、介護と仕事の両立を目的に企業側とやりとりすることが多くなるため、これまで関わることがなかった異業種の方と接する機会が増加します。すると、今まで知りえなかった知識や情報を得ることができ、知見が広がり、介護の仕事に活かすことができるでしょう。

産業ケアマネの受験資格は?

産業ケアマネジャーの資格は、1~3級まであります。
第一歩となる3級の受験資格は、ケアマネジャーの資格を持っていること。その他の資格や年齢・実務経験は必要ありません。
3級に合格すれば2級の受験資格を得ることができます。
1級を受験するには、2級を取得し、協会が指定するさまざまな要件をクリアしなければ受験資格を取得することができません。

産業ケアマネの資格合格率や難易度は?

産業ケアマネジャーの合格率や難易度は、今のところ発表されていません。2020年11月に実施された3級の第1回試験では、20名ほどの方が受験しました。第2回試験は60名以上、第3回試験は110名以上の方が受験しており、徐々に認知度が向上していることがうかがえます。
産業ケアマネジャーの試験問題は、○×式で50問(各2点)出題され、試験時間は60分、100点満点中70点が合格基準です。
受験申込をして、受験料の支払いが確定するとテキストと練習問題が送付されます。受験料は、3級がテキスト・練習問題・資格認定料込みで9,800円。テキストには、介護保険制度の現状に加えて、働き方改革や労働基準法、介護離職などに関する内容など、介護と仕事を両立するためのアドバイス役として知っておきたいさまざまな知識が盛り込まれています。
2級は、基本テキスト・受験料・対策講座受講料などで42,000円。1級は、有料の研修講座(金額未定)と、資格登録費10,000円が必要となります。

産業ケアマネの受講料は?

産業ケアマネジャーの資格を取得するための講座などは、現在開講されていません。しかし、試験を実施している協会(大阪支部)が「産業ケアマネ試験対策講座」という動画を公開しています。テキストとともに動画を活用すると、合格率アップも期待できるため、チェックしておきましょう。

産業ケアマネジャーは介護と仕事の両立を目指す社会の第一歩

産業ケアマネジャーは比較的新しい資格。産業ケアマネジャーとしての求人はまだ少数ですが、介護と仕事の両立には国をあげて取り組んでおり、これからどんどん需要が増えていくはずです。介護をしながら働き続けたい方を助けるために、ケアマネの資格をお持ちの方は産業ケアマネジャーに挑戦してみてはいかがでしょうか。

一般社団法人「日本単独居宅介護自演事業所協会―ケアマネジャーを紡ぐ会」公式サイト

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