准サービス介助士は在宅で取得可能!おもてなしの心を学べる

介護職に従事する方の中には、1つでも多くの介護系資格を取得して、転職や就職、キャリアアップを有利に進めたいと考える方も多いのではないでしょうか。しかし介護の仕事は忙しく、働きながら新しい資格を取ることは簡単ではないですよね。そんな方に、新たな資格取得への足掛かりとしておすすめしたいのが准サービス介助士です。准サービス介助士資格の概要や資格取得のメリット、資格試験の合格率、難易度などをまとめました。

【簡単に解説】准サービス介助士はどんな資格?

准サービス介助士とは、「公益財団法人 日本ケアフィット共育機構」が認定する民間資格です。同資格の講座では、介助の知識はもちろん、高齢者や体の不自由な方など生活に何らかの配慮を必要とする方に対する、おもてなしの心を学びます。

認定講座の中で学ぶ内容は以下のとおり。

  • サービス介助士の基本理念
  • ホスピタリティ・マインド(おもてなしの心)
  • ノーマライゼーション(誰もが平等に生活できる社会を作っていこうという考え方)
  • 高齢社会の理解
  • 高齢者への理解と介助
  • 障害者への理解と介助
  • 障害者の自立支援
  • サービス介助士の接遇(接し方のスキル)
  • 関連法規および制度

介助を必要とする方の気持ちのくみ取り方や高齢者へのやさしい接し方など、相手を思いやる「おもてなしの心」を育むことができるのが特徴。超高齢化社会の日本において、介助を必要とする方と接する機会は、介護・福祉施設や医療機関だけではありません。

例えば、スーパーマーケットや金融機関、公共交通機関、地域の集まりなど、あらゆる場所に介助を必要とする方はいます。准サービス介助士は、このような方々が安心して日常生活が送れるようサポートを行う資格です。

介護職に従事する方はもちろん、観光業や小売業に従事する方、高齢者ボランティアを行っている方の中にも准サービス介助士の資格取得を目指す方が増えています。

准サービス介助士資格取得のメリットは?

介護スタッフが、准サービス介助士資格を取得するメリットをご紹介します。

メリット1:習得した知識やスキルが介護現場で直に活きる

准サービス介助士の認定講座では、介護現場ですぐに役立つ以下のような介助方法や幅広い知識を学ぶことができます。

  • 認知症の方への介助方法
  • 車いすを使用している方の介助方法
  • 高齢者に起こりやすい体の変化
  • 高齢者への望ましい接し方 など

単に介助方法を覚えられるだけではありません。加齢による体の変化を知ることから介助の方法をマスターすることができるので、より実践的で理にかなった介助のスキルを身に付けることができるでしょう。

メリット2:在宅受験で取得可能!忙しい方でも大丈夫

准サービス介助士資格は、講座受講から検定試験受験までのすべての過程を、在宅で履修できます。受講期間は申込みから最大6ヶ月と猶予があるため、忙しい方でも無理なく学習を進めることができるでしょう。検定試験の試験日も設けられておらず、受講者のタイミングで受けることができます。再試験制度もあるため、もし不合格となってしまっても安心です。

中には、「完全自宅学習で資格取得できることはメリットだけど、実践的な介助の方法を通信教育で学べるの?」と心配になる方がいるかもしれませんね。

准サービス介助士講座の認定教材の中には、テキストのほか、介助スキルのポイントが収録された学習DVDが付いているのが特徴。実技もしっかりと学ぶことができるので、短時間で効率的に介助の知識と心構えを習得することができます。

メリット3:課題免除でサービス介助士資格が取得できる

准サービス介助士の資格を取得すると、上級資格であるサービス介助士資格へのステップアップ申込みが可能になります。サービス介助士講座では、准サービス介助士講座にはない対面式の実技教習などが実施されるのが特徴。実技の研修で介助を実際に体験しながら、より実践的な技術を習得できる資格です。

准サービス介助士とサービス介助士の各講座では、共通のテキストを用います。ステップアップ申込みをすると、サービス介助士講座では提出課題が免除となり、実技教習とスクーリング、検定試験合格だけで資格取得を目指せることがメリットです。

サービス介助士は准サービス介助士資格を持たない方でも受験可能ですが、准サービス介助士からステップアップ申込みをすると通常よりも受講料も安くなります。「公益財団法人 日本ケアフィット共育機構」ホームページによると、受講料は以下のとおり。

 受講料
准サービス介助士22,000円(税込)
サービス介助士41,800円(税込)
サービス介助士へステップアップ申込み27,500円(税込)

准サービス介助士検定試験の受験資格は?

准サービス介助士講座の対象は社会人・大学生・専門学生などとなっており、年齢や学歴などの制限は一切ありません。誰でもチャレンジできる資格です。
同資格の認定講座は「公益財団法人 日本ケアフィット共育機構」のほか、通信教育「ユーキャン」でも開講されています。ユーキャンが2020年9月~2021年8月に行ったアンケートによると、同講座の受講生のうち95%が「学習経験なし」からのスタートだったそう。つまり、介護や介助に関する予備知識ゼロからでも安心して目指せる資格と言えるでしょう。

准サービス介助士検定試験の合格率や難易度は?

まず、准サービス介助士講座の一連の流れを紹介します。

  1. 申込み
  2. 自宅学習
  3. 課題提出
  4. 検定試験(在宅)
  5. 准サービス介助士認定
  6. 認定状授与

上記のうち、課題提出と検定試験について内容と合格基準を確認していきましょう。

課題提出の内容と合格基準

試験方式3択問題/マークシート
問題数100問(1問1点)
合格基準60点以上

提出課題は、100点満点中60点の獲得でクリアとなります。不合格の場合は再提出が必要です。ただし、再提出のための料金は無料。

検定試験の内容と合格基準

試験方式2択問題/マークシート
問題数50問(1問2点)
合格基準60点以上

検定試験が不合格だった場合は、試験料として5,500円(税込)を支払うことで再試験を受けられます。

「公益財団法人 日本ケアフィット共育機構」のホームページに准サービス介助士検定試験の合格率の記載はありませんが、サービス介助士検定試験の合格率は8割以上とのこと。サービス介助士の検定試験の合格基準は、准サービス介助士より10点高い70点以上となっています。准サービス介助士より難易度の高いサービス介助士の合格率が8割以上なので、准サービス介助士はそれ以上の合格率が期待できそうです。
資格取得方法の詳細は、「公益財団法人 日本ケアフィット共育機構」ホームページを確認してください。

多忙な方でも准サービス介助士資格ならチャレンジできる

介助の知識やスキルだけでなく、高齢者へのおもてなしの心も学ぶことができる准サービス介助士は、介護職に従事する方におすすめの資格です。また在宅学習のみで取得できるため、働きながらでもチャレンジできます。2022年は介護系の新しい資格を取りたい、資格を増やしてキャリアアップしたいという方は、ぜひ准サービス介助士の取得を目指してみてください。

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