社会福祉士になるには?すでに社会人でも国家試験に挑戦できる?

社会福祉士は、精神保健福祉士や介護福祉士と並ぶ、三大福祉国家資格のうちのひとつです。社会福祉援助を目的としており、介護や福祉関係の仕事に深く携わりたいと考える方にとっては、持っておきたい資格のひとつ。そんな社会福祉士になるには、社会人になってから取得可能なのかどうか詳しくご紹介しましょう。また、社会福祉士の詳しい概要もまとめました。

社会福祉士とは?詳しい概要をチェック

まずは、社会福祉とはどのような資格なのか、概要や主な活躍の場などを詳しくご紹介します。

社会福祉士の概要

社会福祉士は、身体障がい者や知的障がい者、高齢者など、社会的に厳しい立場にいる方々をサポートするための、専門的な知識や技術を持っていることを証明する資格です。ほかにも、精神的な障がいがある方や虐待を受けている子供、災害・病気・失業などによって生活が困窮している方々のサポートも行います。こういった方々が抱える問題を解決できるよう、相談にのったり専門機関との連携を図ったりするのが、社会福祉士の主な役割です。

どのような仕事に就ける?

社会福祉士の資格を持っている場合、老人ホームや在宅介護支援センター、医療機関や児童相談所などで働くことが可能です。なかには、企業や学校で相談援助業務を行ったり、独立して事務所を立ち上げ相談の場を作ったりと、さまざまな働き方があります。
社会的に厳しい立場である方々のサポートを行う社会福祉士は、社会貢献度が高い仕事です。個々が抱える悩みを軽減、または解決へ導いたとき「誰かの役に立てた」という達成感ややりがいが感じられるでしょう。

社会福祉士になるにはどうする?

社会福祉士になるには、社会人かどうかに関係なく、国家試験を受験し合格しなければなりません。社会福祉士国家試験は年に1回実施されます。例年、受験申し込み受付は9月上旬から約1ヶ月間。試験は翌年2月上旬に実施されます。

社会福祉士の資格試験概要についてはこちら

福祉系の大学卒で社会福祉士になるための指定科目を履修している方は、受験資格をすでに取得済み。福祉系の短大で指定科目を履修した方は、相談援助実務を1年もしくは2年積めば受験資格が得られます。
福祉系の大学・短大でも基礎科目のみ履修した方や、一般の大学や短大を卒業した方などは、福祉系のカリキュラムがある大学に編入し卒業するか、短期養成施設、もしくは一般養成施設での必要科目の履修・実務経験が受験資格取得の条件です。つまり、福祉系の4年制大学を卒業した方以外は、実務経験や養成施設での履修なしでは受験資格を得られないため注意しましょう。

社会人でも社会福祉士の国家試験受験は可能?

社会福祉士の国家試験は、必要科目の履修に加えて、必要に応じた実務経験があれば社会人でも受験できます。つまり、年齢を重ねてからでも挑戦することが可能です。働きながら社会福祉士になるには、仕事と勉強を両立しやすい通信制の大学を選ぶか、夜間コースがある学校に入学する方法が代表的です。

ただし、社会人が通信制や夜間コースで勉強する場合は相談援助実務が1~2年必要となるため、働きながら実習を受けられる環境を整えておきましょう。介護保険施設や保健所など、実務経験をどこで積むかによってスケジュールが異なるため、事前確認が必要です。

 社会人が社会福祉士取得を目指すためのポイント

社会人が効率的に社会福祉士の資格取得を目指すためのポイントをご紹介しましょう。

隙間時間をうまく活用する

社会福祉士の資格は出題範囲が広く、法律に関する内容が多いという特徴があります。社会人として働きながらこれらを勉強するためのまとまった時間の確保は、至難の業ともいえます。そのため、社会福祉士になるには、通勤時間やランチタイムなどの隙間時間をうまく活用して勉強しましょう。少しの時間がいくつも積み重なれば、大きな成果となり、社会人でも資格取得が目指せるはずです。

余裕を持たせたスケジューリングを心掛ける

毎日どのくらい勉強時間が確保できるのかを書き出し、どのくらいのペースで勉強を進められるかをチェックしてみてください。また、効率的に勉強するための、息抜きの時間を確保することも大切です。勉強と息抜きの時間をうまく組み合わせて受験日から逆算し、余裕を持って勉強の計画を立てることが、合格への近道となります。

最新のテキストを使用する

社会福祉士国家試験の出題分野は、頻繁に法改正が行われる傾向があります。そのため、最新の情報が記載されたテキストを使用して勉強しましょう。古いテキストを使用していると、間違った情報をインプットしてしまい、思うような結果が出ません。常に最新の情報がキャッチできるよう、アンテナを張っておくことも大切です。

過去問や模擬試験に積極的に取り組む

社会福祉士国家試験は、5つ用意された答えの中から1つ、もしくは複数選択して回答する問題形式で、150問を240分で解かなければなりません。広範囲かつ、多くの問題を限られた時間で解く感覚を身につけるため、過去問や模擬試験に積極的に取り組むのがおすすめです。ただし、過去問に取り組む際は、古い情報に注意してください。

社会人から社会福祉士を目指そう

社会福祉士は、多くの方々の支えとなる資格です。個々が抱える悩みを軽減、もしくは解決に導き、よりよい生活が送れるようサポートします。そんな社会福祉士は、社会人でも目指すことが可能です。通信制や夜間コースなどのある学校や養成施設で知識と技術を身につけ、仕事とうまく両立しながら勉強してみてください。隙間時間の活用や余裕のあるスケジューリングを意識して、社会福祉士の資格取得を目指しましょう。

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