高齢者向け脳トレレクリエーション14選【介護スタッフ向け】

楽しみながら脳を刺激することができる脳トレレクリエーション。多くの介護施設で高齢者向けに脳を刺激するレクリエーションが取り入れられています。この記事では、認知症予防としても注目される脳トレレクリエーションを14個ピックアップ。道具の準備が不要なものや、継続しやすい簡単なものなどをご紹介します。利用者さんも介護スタッフも一緒に盛り上がることのできる脳トレレクリエーションを探している方は、参考にしてください。

脳トレのレクリエーションはこんな介護施設におすすめ

脳トレレクリエーションは、楽しみながら認知症予防にもなるため、デイサービスや老人ホームなど、多くの介護施設で実施されています。ボール運びなど体を動かすレクリエーションに比べ、頭を使う脳トレレクリエーションには、座ったり横になったりした状態で楽しめるものも多いため、より多くの方が参加可能です。脳トレを行うことで認知症の進行を遅らせる効果も期待できるため、認知症高齢者のグループホームも、脳トレを取り入れるのにおすすめの施設と言えるでしょう。

おすすめ1:指遊びや指先体操

指先は第2の脳と言われるほど、脳につながる神経が多くある部位。指先を動かすレクリエーションは脳を刺激することができます。介護スタッフと一緒に指先を動かすだけなので、大がかりな準備は不要。指の曲げ伸ばしをする簡単な体操から、高齢者の方にも馴染みのある「おちゃらかホイ」など、楽しく指を動かす遊びを行いましょう。YouTubeでも指遊びや指体操動画が多数アップされているので、参考にしてみてください。

おすすめ2:なぞなぞ

なぞなぞも脳を使うレクリエーションのひとつです。なぞなぞの答えを考えるという作業は、普段とは異なる脳の使い方をします。頭の回転が速くなり、想像力をかき立てる効果も。また、解答できたときの達成感は脳へ心地良い刺激を与え、ストレス解消につながるとも言われています。レベル別のなぞなぞ本も多く出版されているので、1冊持っておくと便利かもしれません。

おすすめ3:しりとり

しりとりも脳トレレクリエーションになります。今回ご紹介するのはユニークしりとり。まずは介護スタッフがお題となるワードを発表。そのワードにつながる言葉を参加者全員で考えます。ポイントは、ほかの人が思いつかないユニークな言葉を考えるという点。それぞれ準備された紙に考えた言葉を記入し、全員が書き終えたら順次発表していきます。発表された言葉と同じ言葉が出たら脱落、最後まで残る言葉を考えた方が勝ちというゲームです。そのほか絵しりとりなども盛り上がるのでおすすめですよ。

おすすめ4:計算ゲーム

単純に計算問題を解くだけでも脳トレになりますが、お金や時間など日常生活に関連したテーマで行う計算ゲームなら、より楽しいレクリエーションになります。高齢者にとって懐かしいそろばんを使った計算ゲームは、指先を動かすため、さらに効果的な脳トレに。難しいものより簡単な足し算、引き算問題を繰り返すほうが脳の活性化につながるとされているので、簡単かつ問題数を少し多めにして、達成感を味わってもらいましょう。

おすすめ5:間違い探しゲーム

間違い探しゲームも脳トレに適したレクリエーションです。参加者には早い者勝ちで答えてもらうことがポイント。早く正解しようと脳をフル活用するので、観察力や集中力を鍛えることができます。イラストだけではなく同じ漢字を並べて、ひとつだけ違う漢字が紛れているといった形式も良いでしょう。介護スタッフより早く間違いを発見できる利用者さんがいたりするので、盛り上がるゲームです。

おすすめ6:歌クイズ

千昌夫さんの名曲「北国の春」など、高齢者の方なら誰でも知っている歌を選んで、曲名を当てるゲームです。10曲程度録音した音源を用意して流し、ホワイトボードなどに歌の一節を書くといったヒントも加えながらレクリエーションを行います。ピアノやキーボードがあれば生演奏をするとより盛り上がるでしょう。歌詞は分かるけど…と、思い出せそうで思い出せないときはヒントを増やし、最終的には利用者さんが答えるようにすることがコツです。正解できたという充実感と達成感を得ることができます。

おすすめ7:後出しじゃんけん

世代を問わず認知されているじゃんけんも、少し工夫をすると脳トレレクリエーションになります。後出しじゃんけんは、相手が出した手を見てから、決められた条件で後出しをするという遊びです。後出しをした方が必ず勝つパターンや、あいこになるパターンなど条件はさまざま。始めはゆっくりとスタートさせ、徐々にスピードアップさせると難易度が上がります。さらに「勝つ→負ける→あいこ」と順番まで決めるとより難しくすることも。2人でできるレクリエーションなので、介護スタッフと一緒に隙間時間に楽しめるレクリエーションです。

おすすめ8:足踏み体操

椅子に座ったまま、歩くように腕を振って足踏みをするレクリエーションです。足と腕の動きが一緒にならないよう注意しましょう。足踏みに慣れてきたら、腕の動きを「右、左、手拍子」となるよう難易度を上げていきます。声に出しながら「1、2、3…」と数えて行うこともポイント。手拍子を入れるタイミングを変えれば、さらに難しくすることも可能です。頭・口・腕・足を同時に使うレクリエーションなので、脳への刺激が期待できます。介護スタッフもお手本として参加して一緒に脳トレを楽しみましょう。

おすすめ9:ことわざクイズ

古くから言い伝えられてきたことわざは、高齢者にとって馴染み深いもの。そんなことわざを活用した脳トレも高齢者が楽しめるレクリエーションになります。例えば「善は急げ」なら、「善は」と「急げ」に分け、バラバラに記載。3~4個程度ことわざを選び、同様に句を解体して同じ用紙やホワイトボードなどに記載していきます。そして「善は」に続く下の言葉を考えてもらうといったレクリエーションです。ついでにことわざの意味まで発表してもらうことで、より効果的な脳トレに。ことわざに詳しい方も多いと思うので、介護スタッフも教えてもらいながら参加するとより盛り上がるのでおすすめです。

おすすめ10:点つなぎ

人と触れ合うレクリエーションより、1人で黙々とするものを好む高齢者の方には、点つなぎの脳トレがおすすめ。アルファベットや数字が書かれた点を順番につないでいくと、一筆書きの絵が完成するというレクリエーションです。難易度によりでき上がる絵柄はさまざま。順番に点をつなぐだけというシンプルな遊びですが、1、2、3と探しながら手を動かし、でき上がる絵柄を想像することは脳への刺激になります。また、勝ち負けのないレクリエーションのため、ご自分のペースでリラックスして楽しんでもらえるでしょう。

おすすめ11:連想ゲーム

特定のお題から連想される言葉をつないでいく連想ゲームも脳トレにぴったりのレクリエーションです。ひとつの言葉からイメージを膨らませることは、発想力や想像力が必要になります。「古今東西ゲーム」というリズムに合わせて答える形式にすると、より盛り上がるかもしれません。お題はバリエーション豊富に用意することができるので、慣れるまでは簡単なお題にし、少しずつ難易度を上げていくのもおすすめです。最初はうまくいかなくても、続けていくうちに柔軟な発想力が養われ、次第に楽しくなっていくでしょう。

おすすめ12:漢字クイズ

漢字を使ったクイズでは、日常ではなかなか使用しない言葉を記憶の中から探し出さなければいけません。そのため、記憶力や想像力などの訓練になり、認知症予防にも適していると言われています。漢字クイズには、空白になっている部分に何の漢字が入るのか考える「穴埋め」や、反対の意味をもつ言葉を答える「対義語当てクイズ」、共通の部首を探す「部首探しクイズ」など、バリエーションがたくさん。いろいろな漢字クイズを行うことによって、利用者さんは飽きることなく脳トレができるでしょう。

おすすめ13:都道府県当てクイズ

介護スタッフが出すヒントをもとに、利用者さんが都道府県名を答えるクイズです。各都道府県を象徴する名産品や人物、観光地などをヒントに、そこから記憶力や連想力を働かせて正解を導き出します。都道府県当てクイズは、認知機能の活性化が期待できる脳トレです。また、「行ったことがある」など、昔のできごとが会話のきっかけとなり、利用者さん同士のコミュニケーションを深めることもできるでしょう。

おすすめ14:ジグソーパズル

バラバラになったピースを組み立てて、絵柄を完成させるジグソーパズル。「置く場所はここかな?」と思考を巡らせながら進めることによって、脳に刺激を与えることにつながります。また、手先を使ってピースを組み立てるので、身体機能の向上も期待できるでしょう。ジグソーパズルにはさまざまな難易度があるので、参加する利用者さんに合わせたものを用意してください。販売されているものでもよいですし、介護スタッフや利用者さんが手作りしたものでも盛り上がること間違いなし。完成品をプレゼントしたり、部屋に飾ったりすると、達成感も味わえてよいでしょう。ひとりでも、複数人で協力しても取り組めるレクリエーションです。

利用者さんが楽しめる脳トレを提供しよう!

高齢者向けの脳トレレクリエーションを14個ご紹介しました。介護スタッフとしてレクリエーションを準備する際に役立つ情報を得ることができたでしょうか。高齢者向けの脳トレに興味を持った方には、認知症予防脳トレ士という資格もおすすめです。脳トレを紹介しているDVD付きの本も多く出版されているので、ぜひ参考にしてみてください。

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