介護・医療用語「は~ふ」で始まる用語一覧!半座位・プラセボなど

介護の現場では、日常生活ではあまり使用しない介護に関する専門用語が飛び交います。また、医師や看護師などの医療従事者と会話をする機会も多いため、医療分野の専門用語も理解しておく必要があるでしょう。そこで今回は、介護現場で働く方のために「は~ふ」で始まる介護・医療用語について詳しく解説します。押さえておくべき頻出用語から、難易度高めの略語まで登場するので、ぜひチェックしてください。

「は」から始まる介護・医療用語一覧

「は~ふ」のうち、まずは「は」から始まる介護・医療用語について解説していきます。

徘徊(はいかい)

あてどなく歩きまわることです。認知症の代表的な行動障害の1つとしても知られています。認知症の患者さんに見られる徘徊は、一般の方が自身の意思で目的なく歩きまわるものとは異なるのが特徴。記憶障害や見当識障害などにより、結果的にさまよい歩いてしまう行動の異常を指します。

バイタルサイン(vital signs)

生命(vital・バイタル)の徴候(signs・サイン)のこと。略して、バイタルとも言います。主に体温・脈拍(心拍数)・呼吸数・血圧の4項目を指し、これらの数値情報から利用者さんや患者さんの病態状況を把握・表現します。ヒトの生命に関する基本的かつ重要な情報です。
なお、バイタルサインの主な4項目については、以下の略語がよく使われるので覚えておきましょう。

  • 体温:KT(Korper Temperatur・ドイツ語)、 BT(Body Temperature・英語)
  • 脈拍(心拍数):P(Pulse)
  • 呼吸数:RR(Respiratory Rate)
  • 血圧:BP(Blood Pressure)、BD(BlutDruken・ドイツ語)

排尿(はいにょう)

尿を体外に排出すること。膀胱・尿道(男性の場合は前立腺を含む)・尿道括約筋などによる下部尿路の機能です。一般的に1日の正常な排尿量は、1,000~1,500ミリリットル。1回量は、200~400ミリリットルと言われています。

排便(はいべん)

消化・吸収した食物の残りを肛門から体外に排出することです。1日の排便量の平均は、100~200グラムほど。また排便回数の正常範囲は、1日3回~1週間に3回程度と言われています。

バリデーション(Validation)

介護現場では、「共感的理解療法」の意味で使われます。1963年、アメリカ人のSW(ソーシャルワーカー)ナオミ・ファイルさんによって提唱された、認知症の方とのコミュニケーション法の1つです。
認知症の方の一見、支離滅裂な言動にも明確な意味があるという考えのもと、その言動を受け入れ、汲みとることでコミュニケーションを図ることを主軸とするのが特徴です。バリデーションはアメリカやスウェーデンを中心に広まり、日本国内でも多くの施設で取り入れられています。

ハルン(Harn)

尿のこと。Harnはドイツ語です。

半座位(はんざい)

ベッド上の上半身を45度程度起こした体位。ファーラー位ともいいます。呼吸・嚥下・痰の排出などがしやすい体位の1つです。

「ひ」から始まる介護・医療用語一覧

「は~ふ」のうち、続いては「ひ」から始まる介護・医療用語を押さえていきましょう。

ピアサポート(peer s)

医師と患者さんのような垂直的な関係で行われるサポートとは異なり、同じ悩みや病気を抱えている方同士が助け合うこと。問題解決に役立つ具体的な情報を得られるだけでなく、同じ悩みを抱く仲間と出会うことにより、疎外感や孤独感が緩和されるなど、心理的な効果をもたらすとの報告もあります。

BS(ビー・エス)

Blood Sugarの略語で血糖値のことです。

非言語コミュニケーション(ひげんごコミュニケーション)

顔の表情・アイコンタクト・ジェスチャーなどで思いを伝達する、言葉を用いないコミュニケーションのことです。ノンバーバルコミュニケーションとも言います。特に言葉で自身の思いや意見を伝え合うことが難しくなる認知症の方とコミュニケーションを行う際に有効な方法です。対義語は、言葉を用いた言語コミュニケーション。

頻尿(ひんにょう)

尿をする回数が多い、尿が近いこと。一般的には、起床から就寝までの尿の回数が8回以上の場合を頻尿と言います。ただし、1日の排尿回数には個人差があるため、8回以下であっても自身が多いと感じる場合には頻尿と判断される場合もあるようです。

「ふ」から始まる介護・医療用語一覧

「は~ふ」のうち、最後に紹介するのは「ふ」から始まる介護・医療用語です。

不穏(ふおん)

突如興奮し、落ち着きがなくなったり、情動不安になったりすること。不穏を引き起こす病気にはいろいろありますが、認知症もその1つです。また、高齢の方や持病のある方などに、環境の変化やストレスなどが加わった場合に起きやすいと言われる「せん妄(もう)」も不穏の原因になります。

腹圧(ふくあつ)

腹腔内の圧力のこと。内臓の働きを保ち、内臓や全身に血液を流すとともに、背筋や腹筋を支えるなどが腹圧の主な働きです。また腹圧は、体幹を構成する腹直筋や横隔膜などの弛緩と収縮により変化します。排尿・排便・分娩を助ける役割も腹圧上昇の働きの1つです。

腹臥位(ふくがい)

顔を横に向け、腹ばい(うつ伏せ)に寝た姿勢のことです。伏臥位(ふくがい)とも言います。基底面が広いため、緊張感が少ないことが特徴。貯留している分泌物の排出の促進や、舌根沈下による気道閉塞の防止などに適した姿勢です。
腹臥位を取る際は、圧迫によるしびれを防ぐため、上肢は肘関節を顔の横で軽く屈折させる、体幹に沿わせるように伸展させることもあります。

浮腫(ふしゅ)

組織間隙(かんげき)に過剰な水分が貯留した状態のこと。一般的には、むくみともいいます。水腫(すいしゅ)も同義語です。

プラセボ/PO

有効成分を含む対象薬と見分けはつかないが、有効成分を含まない薬剤のこと。偽薬(ぎやく)とも言います。薬理作用のない乳糖やテンプンなどを錠剤やカプセル剤などにし、薬のように見せたものです。介護の現場では、認知症の方の過剰服薬を防ぐ目的で使われることがあります。

「は~ふ」から始まる介護・医療用語を押さえておこう

介護現場では、介護と医療の両方が必要な利用者さんも多く、医療の知識はどうしても必要になります。介護はもちろん、医療についての基本的な知識を身に付けておくことで、より利用者さんに寄り添ったサポートの提供につながることもあるでしょう。今回ご紹介した「は~ふ」の介護・医療用語をきちんと理解して、日々の業務の中で活用してみてください。

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