冬は高齢者の「低温やけど」に注意!カイロ・湯たんぽ・ストーブなど

冬は高齢者による低温やけどの事故が増えます。低温やけどはカイロやストーブなど、身近なものが原因となって起こるものもあるようです。また低温やけどは痛みが少なく、一見軽そうに見えても、実際には重症になるケースもあります。そこで今回は冬時期に注意すべき高齢者の低温やけどの原因や事例、事故を防ぐためのポイントをまとめました。特にデイサービスや訪問介護など、自宅で過ごす高齢者の介護に携わる方はぜひご一読ください。

高齢者の低温やけどはなぜ起こる?

低温やけどとは、皮膚に高温が作用して起こるやけどのうち、約40~50度の比較的低い温度で生じるものを低温やけどといいます。短時間の接触では問題のない温度でも、長時間にわたって接触部分に作用することにより生じるのが特徴です。

消費者庁によると、65歳以上の高齢者が低温やけどを負った、という事故情報が多数寄せられています。高齢者は若年者に比べて皮膚が薄いこと、そして感覚機能や運動機能が低下していることにより、やけどを負っていることに気付きにくく、重症化しやすいことが原因のひとつです。

高齢者の低温やけどの原因となる製品には、カイロや湯たんぽ、ストーブ類、電気毛布、あんかなどがあげられます。特にカイロによる低温やけどの事故が多いようです。また、低温やけどの症状には通常のやけどとは異なる以下のような特徴がみられる場合があります。

  • 普通のやけどに比べて痛みが少ない
  • 水ぶくれができにくい
  • 患部が乾燥している

そのため一見軽そうに見えても、深いやけどになっている例も珍しくありません。

【実例紹介】こたつで寝て指を切断?!高齢者の低温やけどの例

消費者庁に寄せられた高齢者による低温やけど事故事例を2つご紹介します。

【事例1】こたつで就寝したら、指を切断するほどの重症に…

こたつで就寝し朝起きると、足の指から出血しており、やけどに気づいた。左足の親指と人差し指を切断し、中指は皮膚移植を行うほどの重症だった。(70歳代 男性)

【事例2】カイロを貼り、電気毛布を付けたまま就寝したら、 皮膚の深部まで…

腰にカイロを貼り、電気毛布のスイッチを付けたまま就寝した。翌朝カイロをはがすと「痛がゆさ」があったので、皮膚科を受診したところ、皮がむけており皮膚の深い部分までやけどをしていると言われた。(70歳代 女性)

今回の事例は、いずれも70歳代の高齢者の身に起きたもの。こたつ・カイロ・電気毛布と、いずれも大変身近なアイテムが原因で低温やけどが起きてしまっています。では、低温やけどを防ぐにはどうしたらよいのでしょうか?

高齢者の低温やけどを防ぐための3つのポイント

高齢者の低温やけどを起こさないためのポイントをまとめました。特に自宅で過ごす高齢者の介護にあたるスタッフはしっかり確認してください。知っておくことで、注意喚起ができるでしょう。

ポイント1:皮膚を熱源に長時間接触させない

低温やけどは、あたたかく快適に感じる程度の温度でも、長時間皮膚が接することによって生じます。カイロやこたつ、電気毛布などに長時間皮膚が接触することのないよう注意しましょう。特に就寝前には、カイロは使わない・こたつに入らない・電気毛布は高温で使用しない・湯たんぽは布団から出す、といった工夫が大切です。

ポイント2:長時間同じ部位を温めない

長時間同じ部位を温め続けることが低温やけどの原因になります。消費者庁によると、44度で3~4時間、46度で30分~1時間、50度で2~3分で皮膚が損傷を受けるそうです。特に冬場は寒さをしのぐため、同じ場所・同じ姿勢で長時間暖をとる方もいるでしょう。そのため、日中のこたつやストーブの使用の際にも、同じ部位を温め続けてしまわないよう十分注意が必要です。

ポイント3:異変を感じたら早めに受診

前述のとおり、低温やけどは痛みが少なく、見た目より症状が重たいことがあります。また、一度負った低温やけどは水で冷やしても症状を緩和する効果はありません。痛みや痛がゆさ、違和感などがある場合は、すみやかに医療機関を受診してください。

冬場は低温やけどが多発!熱源に長時間触れないよう注意しよう

高齢者は低温やけどを負っていても、気付かないケースがあります。だからこそ、低温やけどを起こさないための策を講じることが大切です。そのため利用者さんには、カイロ・こたつ・電気毛布などの身近なアイテムが低温やけどの原因になること、長時間使用しない・同じ部位を温め続けないことを冬が来る前に伝えておきましょう。

この記事をシェアする