デイサービスの送迎トラブルが不安!介護職ができる対処法とは

多くのデイサービスでは業務の一環として、利用者さんの自宅と施設を往復する「送迎」を行っているでしょう。この際、専門のドライバーが送迎を行うところもあれば、介護職員が担当する施設もあるようです。そのため、中には「送迎業務が不安」と感じる介護職員も少なくありません。そこでこの記事では、デイサービスで発生しやすい送迎トラブルを紹介。介護職員ができる送迎トラブル対処法について、くわしく解説していきます。

デイサービスで介護職員が送迎業務を行うことはある?

デイサービスの中には、介護職員が送迎業務を兼務する施設もあります。使用する送迎車が定員10名までのワゴンなどであれば「普通自動車第一種運転免許」で送迎業務が可能です。つまり、「毎日車で通っている」「車の免許を取得している」という方は、送迎業務の兼務ができます。

ただし、定員が11名以上のバスなどを使う場合は「中型自動車第一種運転免許」または「大型自動車第一種運転免許」が必要です。この際、職業ドライバーに必須である二種免許まではいりません(※)。こうしたことから、定員10名までの車両を使用しているデイサービスであれば、介護職員が送迎業務を行うことは十分考えられるでしょう。

(※)送迎サービスを有料で行う場合には、第二種運転免許が必要

デイサービスの送迎トラブル事例

車の運転免許をもっている介護職員であれば、デイサービスで送迎業務を担う可能性があるため、トラブルへの理解を深めておくと安心です。ここからは、デイサービスの送迎で発生しやすいトラブル事例について見ていきましょう。

送迎時のケガや転倒

デイサービスの送迎で発生しやすいトラブルの1つが、ケガや転倒です。とくに、利用者さんの自宅と送迎車までの移動のときに、発生頻度が高まります。例えば、利用者さんの自宅に到着し、家族に「ここでいいですよ」といわれた地点で手を離したときに転倒。大腿骨を骨折した利用者さんもいたといいます。

この他、車いすで無理な段差を越えようとしての転倒など、危険な環境での移動介助は送迎トラブルの一因です。送迎業務は単なる輸送ではなく、利用者さんを自宅の安全な場所までサポートする業務である点に注意しましょう。

到着の遅れ

「予定時刻に迎えが来ない」というのも、デイサービスの送迎で発生しやすいトラブルです。予定時刻に到着できない理由には、「朝の通勤ラッシュに巻き込まれてしまった」「送迎ルートを間違えてしまった」などさまざまでしょう。

一方で、到着時間が遅れると「他の用事が行いにくい」「利用者さんの機嫌が悪くなり対応に困る」と感じるご家族も少なくありません。こうした不満を軽減するため、10分前後到着が遅れる場合は連絡をしている施設が多いようです。

交通事故

デイサービスの送迎では、交通事故のトラブルも少なくありません。とくに住宅地に多い、道幅の狭い生活道路では送迎車の交通事故が発生しやすいでしょう。実際に、子供が保育園の裏口付近から飛び出してきて車と接触し、急ブレーキをかけたという事例もあるとのこと。このときは、子供がケガをし、急ブレーキによる反動で利用者さんも軽傷を負ったといいます。

また、バックの操作を行ったときに塀やフェンスに接触するなど、自損事故の発生頻度も高いようです。車を使用する以上は、交通事故のリスクは0ではないため、十分な対策が必要といえるでしょう。

近隣住民やご家族とのトラブル

デイサービスの送迎では、利用者さん本人ではなく、近隣住民やご家族とトラブルになるケースもあります。例えば、送迎先近くでの無断駐車や、利用者さんと会話する声の大きさなどが近隣住民からの苦情となることがあるようです。

また、車体に事業所名などが描かれているため、運転マナーへの厳しい意見も多いといいます。実際に、「スピードを出し過ぎている」「ウインカーを出さずに曲がった」という声が事業所には届くようです。そのため、プライベートのときよりも周囲からの注目を集めやすいことを意識して、安全運転を心がけましょう。

運転手の身だしなみ

デイサービスの送迎トラブルの中には、運転自体には直接関わらないものもあります。その1つが、運転手の身だしなみです。「送迎車を運転していたドライバーがだらしない服装や髪型をしていた」と、近隣住民に苦情を受けた施設もあるといいます。

運転マナーだけでなく、デイサービスの送迎では運転手自身にも注目が集まるため、身だしなみにも十分な注意が必要です。

介護職員ができるデイサービスの送迎トラブル対処法

ここからは、介護職員がデイサービスの送迎業務を行うときに、トラブルを発生させない対処法について見ていきましょう。

時間に余裕をもって運転を行う

デイサービスで送迎トラブルを防ぐためには、時間に余裕をもって運転をすることが大切です。道路状況などを考慮しながら、できる限りスケジュールどおりに運転できるよう行動しましょう。混雑しやすい場所や事故が起こりやすいところなどは、事前にまとめてマップにしておくと、気持ちに余裕が生まれるため、おすすめです。

福祉車両の扱いに慣れる

デイサービスの送迎では、車いすのまま乗車でき、乗り降りシートなどがついている福祉車両を使用することが一般的です。普通自動車にはない操作も必要になるため、福祉車両の扱いには、早めに慣れていきましょう。不安が残る場合は、福祉車両の取り扱い方も学べる「福祉送迎運転者講習会」などの受講を検討するのも1つの手です。

身だしなみを整える

送迎時には、身だしなみを整えることも大切です。汚れや破れがある服は避け、清潔感を意識した身だしなみで、利用者さんやご家族が安心できるよう配慮しましょう。また、髪が長い場合には1つに束ね、明るすぎる奇抜なカラーは避けたほうが安心です。

同乗者を配置してもらうよう依頼する

デイサービスの中には運転手1人で送迎を行うところもありますが、介護職員がもう1人同乗したほうがより安全です。同乗者がいれば、運転業務により集中することができます。とくに、送迎業務に慣れていないうちは、同乗者を配置してもらえるよう依頼したほうが安心でしょう。

駐車マナーを守る

近隣住民や学生の通行を妨げないよう、駐車マナーを守ることもトラブルを回避する行動です。駐車している場所が、周囲の方の邪魔になっていないか、スクールゾーンに該当していないかなどを事前に確認しておきましょう。どうしても駐車できるスペースがないところでは、警察署に連絡し「停車しても問題ないか」を確認しておくと安心です。

デイサービスの送迎トラブルが不安なときは働き方の見直しもあり!

デイサービスによっては、介護職員が送迎を行うことがあるため、どのような行動がトラブルにつながるかを知っておくと安心です。送迎を任されたら、事前に道順を確認するなど、利用者さんの安全を守る準備をしておきましょう。なお、どうしても不安な方は、専門のドライバーがいる事業所へ転職することも1つの手です。デイサービスで働く際は、送迎業務の有無にも注目しておきましょう。

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