介護臭って?介護施設でおすすめの消臭・防臭方法5選

介護スタッフを悩ませる問題のひとつに介護臭があります。介護臭とは、介護現場で生じる特有のニオイのことです。強い介護臭にストレスを感じたり、集中がそがれたりした経験がある方も多いのではないでしょうか?また、介護を受けている利用者さん自身も、ニオイを気にされていることが少なくありません。介護臭は適切な方法で消臭・防臭することで、ニオイを抑えることができます。今回は、原因別の介護臭の種類や、介護臭対策におすすめの方法をご紹介しましょう。

介護臭とは?介護現場で発生するニオイの種類

「介護臭」とは、介護現場で発生するニオイ全般の通称として用いられている言葉です。介護臭は、ニオイのもとによって大きく3つの種類に分けられます。

原因1:尿臭や便臭などの排泄物のニオイ

高齢者がおむつやポータブルトイレを使用している場合は、部屋全体に排泄物のニオイが発生しがちです。トイレで排泄できる方であっても、排泄後にきちんと拭けていない、衣類が排泄物で汚れていることに気付かないといった理由で、部屋にニオイが立ち込める原因となります。

原因2:口臭・汗臭・加齢臭などの体から発するニオイ

高齢者の体から発生するニオイ、特に口臭・汗臭・加齢臭の3つは介護臭を代表するものといえます。それぞれのニオイの原因は以下のとおりです。

口臭…口の中にいる細菌によるものがほとんどです。高齢者は唾液の分泌量が少ないため、口腔内細菌が増えやすいのが特徴。この口腔内細菌の増加によって、口臭が発生してしまいます。腐敗した卵や生ごみのようなニオイです。

汗臭…皮膚の表面にいる細菌が、汗に含まれるアカや皮脂などをエサにすることが原因で発生します。高齢者は入浴回数の減少や汗をかいたタイミングでの入浴が困難などの理由により、細菌が繁殖し、汗臭が強くなってしまうのです。

加齢臭…皮脂は皮脂腺から分泌されますが、年齢を重ねると皮脂に含まれる脂肪酸が増加します。それらが空気中の酸素によって酸化し、枯草のような独特なニオイを発生するのです。精神的なストレスによっても、加齢臭が強くなる場合があります。

原因3:衣類や寝具のニオイ

衣類や寝具から発生するニオイも介護臭の代表的なものです。衣類の場合、食事の食べこぼしや汗、排泄物などが付着したままの衣類を着用することで、ニオイが発生します。また、横になる時間が多い高齢者の場合、枕やベッドなどの寝具が汗臭や加齢臭を吸収することで、ニオイがすることも。食事や排泄をベッドでする方は、ニオイも強くなりがちです。

介護臭対策におすすめの5つの方法

介護臭の消臭・防臭におすすめしたい方法をご紹介します。手軽に実践できるものから試してみましょう。

方法1:排泄物の処理を迅速かつ丁寧に行う

おむつを使用している場合、排泄してから時間が経過すればするほどニオイが強くなるため、おむつはこまめに取り替えましょう。また使用済みおむつはできる限り排泄物をトイレに流したのち、まず新聞紙に包み、ビニール袋に入れて封をします。新聞紙に包むことで、ニオイ漏れを防ぐことができるでしょう。ニオイが気になる場合は、おむつ処理専用のビニール袋を用いるのもおすすめです。排泄物用のごみ箱には消臭剤を設置しておきましょう。

ポータブルトイレの場合は、排泄後すぐに処理をするのが基本。使用しない時間帯には、トイレをしっかり乾燥させることもニオイの軽減に効果的です。

方法2:介護用消臭剤を活用する

介護臭には、一般適な消臭剤ではなく、介護用の消臭剤を用いるのがおすすめです。介護用消臭剤の消臭メカニズムはメーカーによって異なりますが、汗臭・加齢臭・排泄物のニオイなどが混じり合った介護現場特有の複合臭に効果的な処方で作られています。「一般社団法人 日本介護協会」が認定している介護用消臭剤もあるので、消臭剤選びの参考にしてみてください。

方法3:部屋をこまめに換気する

特に、個室はニオイがこもりやすくなります。そのため部屋をこまめに換気し、介護臭が滞留しないようにすることが大切です。また換気することはニオイの軽減のほか、感染症対策にも有効的なので、時間を決めて定期的に行うようにしましょう。なお、感染対策には1時間に2回以上の換気が必要とされています。

方法4:こまめな清拭と丁寧な入浴を心掛ける

体から発生するニオイの軽減には、こまめな清拭と入浴の回数を増やすことが効果的です。しかし利用者さんによっては、毎日の入浴や頻回な清拭が困難なこともあるでしょう。その場合には、ニオイの出やすい胸や背中などの体幹部を中心的に清拭するのも、体臭軽減に効果があります。

方法5:口腔ケアに力を入れる

適切な口腔ケアには、口腔内の衛生状態の改善や唾液量の増加などの効果が期待できます。つまり、口腔ケアを行うことにより、口臭の軽減にもつながるのです。特に、口臭の原因となる舌苔(ぜったい・舌の汚れ)を舌ブラシなどで取り除くことが効果的といわれています。
高齢者の口臭の裏には、歯周病やその他の病気が原因となっている場合も。歯科医師や歯科衛生士などによるプロフェッショナルケアを受ける機会を作ることも重要です。

介護臭はこまめに対処することで和らげることも可能!

介護臭は、介護スタッフにとっても、介護を受ける利用者さんにとってもストレスとなります。利用者さんの中には、ご自身のニオイに対する羞恥心が精神的ストレスとなり、介護臭を増幅してしまう方もいるかもしれません。適切な消臭・防臭方法をこまめに実践し、なるべく介護臭を抑えられるよう心がけましょう。

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