読書で認知症予防!高齢者におすすめ実用本8選

知的好奇心を満たしてくれる読書は、高齢者にも人気の高い趣味です。記憶力や集中力が養われることで、認知症の予防に役立つともいわれています。中には、利用者さんから「何か良い本はないか」と尋ねられた経験がある介護職の方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、高齢者におすすめの実用本を紹介していきます。利用者さんに提案できる本を探している方は、ぜひご覧ください。

脳を活性化する脳トレ本4選

まずは、認知症予防にも適した脳トレ本について見ていきましょう。

思わず解きたくなる 脳のための毎日テスト/デイサービスたまや著

デイサービスで人気の脳トレ問題が1冊にまとまった「思わず解きたくなる 脳のための毎日テスト」。文字を見ているだけで自然と答えを考え始めてしまう「文字並び替え」や、印刷された絵に図形を描き足す「対称画」などが掲載されています。楽しみながら脳を活性化したいときにおすすめの本です。

いきいきパズル 記憶力・柔軟力アップ編/篠原菊紀監修

漢字やイラストなどを用いた、難しすぎないパズルが豊富な「いきいきパズル 記憶力・柔軟力アップ編」。介護職の方の脳トレにもなり、介護の現場でも役に立ったという声も上がっています。より簡単なものから始めたい利用者さんには、同シリーズの「脳トレ・介護予防に役立つらくらくパズル」もおすすめです。

じぃじとばぁば ようこそ数独!/ニコリ著

初めて数独に触れる高齢者の方のために作られた「じぃじとばぁば ようこそ数独!」。数独とは、空いているマスに1~9までの数字を入れていくパズルです。一見難しそうにも見えますが、仕組みを知れば計算不要で、どなたでも解くことができます。東日本大震災で被害を受けた岩手県大槌町で、多くの高齢者が数独に親しんでいたことから生まれた1冊です。

脳トレ・介護予防に役立つ美しいぬり絵/篠原菊紀監修

簡単なものから難易度の高い絵柄まで、順に掲載されている「脳トレ・介護予防に役立つ美しいぬり絵」。下絵だけでなく、昔から親しまれている歌の歌詞や当時の時代背景解説、写真なども合わせて掲載されています。ぬり絵を行う利用者さんはもちろん、見守る介護職の方も一緒に楽しめる工夫が随所に施された本です。

高齢者向けの大活字本2選

ここからは、高齢者が読みやすいよう、文字の大きさに配慮した書籍を紹介します。

【大活字本】じんとくる芥川龍之介~十三の名小品/芥川龍之介著

文豪・芥川龍之介の短編がまとまった「じんとくる芥川龍之介~十三の名小品」。息子を失った悲しみを描いた「手巾」や故郷への懐旧の念を明かす「大川の水」など、13作品が収録されています。視力が弱って読書を諦めてしまった本好きの利用者さんにもおすすめしやすい1冊です。

【大活字シリーズ】星の王子さま/サン=テグジュペリ著

世界的にも知られている不朽の名作「星の王子さま」。文字が大きく読みやすいのはもちろん、難しい表現や言葉づかいが少ないため、読書が苦手な方でもすらすらと読みやすい本です。年齢を重ねてから読むと、また違った発見がある利用者さんもいるかもしれませんね。

高齢者の生き方アドバイス本2選

ここからは、年齢を重ねてからの生き方について書かれた本を見ていきましょう。

九十八歳。戦いやまず日は暮れず/佐藤愛子著

著者が97年生きてきた人生を綴った「九十八歳。戦いやまず日は暮れず」。夫の莫大な借金は返済したけれど、今なお人生の戦いが続き日は暮れていない、そんな著者の想いが21編のエッセイにまとめられています。痛快で爽快な語り口に、思わず笑ってしまう利用者さんも多いはず。元気がわく1冊を探しているときに、ぴったりの本です。

ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言/長谷川和夫・猪熊律子著

認知症の権威である専門医が、認知症になってから書いた「ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言」。半世紀以上認知症に関わり続けた医師が88歳で自身も認知症になり、当事者になって初めて実感した事柄が綴られています。認知症について理解を深めたい利用者さんにおすすめの本です。

読書習慣の提案で認知症を防ごう!

脳の活性化を促す本や文字が大きく読みやすい本など、高齢者でも手に取りやすい書籍はたくさんあります。また、利用者さんに近い年齢の方が書いた本であれば、その年代でしか分からない気持ちを言葉にしてくれているかもしれません。今回紹介した書籍も参考にしながら、利用者さんの読書習慣をサポートしてみてはいかがでしょうか。 

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