【9月の壁画飾り】デイサービスなどの介護施設で使える作品8選

デイサービスなどの介護施設では、季節に合わせた壁画飾りを作って掲示しています。そもそもどういった理由で、壁画飾りを作成しているのかご存知ですか?理由を知れば、壁画飾り作りに活かせ、利用者さんに寄り添った制作ができるでしょう。また、壁画飾りの制作では、いくつか注意点があります。そこで今回は、介護施設などで行われる壁画飾りについて理解し、おすすめの9月の壁画飾りについて見ていきましょう。

デイサービスなどの介護施設で壁画飾りをする理由

デイサービスなどの介護施設で壁画飾りをする主な理由は3つです。どういった理由があるのか1つずつ見ていきましょう。

施設内を明るく華やかにするため

壁画飾りがなければ、殺風景に感じることも。デイサービスなどの介護施設利用者さんにとっては、毎日同じような風景で視覚からの刺激が極端に少ないと言えます。

しかし壁画飾りをすることで、その部分がパッと華やかになり、施設内が明るい雰囲気になるでしょう。壁画飾りがあれば殺風景だった壁に立体感が生まれ、飾りを目で追うことで自然と視覚への刺激が期待できると考えられます。

利用者さんのリハビリ目的

壁画飾りは、介護スタッフだけが作成するものではありません。利用者さんと一緒に壁画飾りを作るのもおすすめです。指で紙を折ったり、はさみで紙を切ったりすれば、指先を動かせます。

指先のリハビリが必要な利用者さんにとっては、楽しみながらリハビリができるのでおすすめです。また、指先を動かすことで脳への刺激にもなるため、メリットがあると言えるでしょう。

利用者さんが壁画飾り制作に携わることで、「自分たちの生活空間を良くしていきたい」という思いが芽生えることもあるかもしれません。

レクリエーション目的

毎回同じスケジュールだと、利用者さんは飽きてしまいます。また単調な日々で、認知症を誘発することもあるかもしれません。そこで、デイサービスなどの介護施設では、さまざまなレクリエーションを行って、楽しい時間を過ごせるような工夫をしています。

このレクリエーションの一環として、壁画飾り作りをするのもおすすめです。身体を動かすレクリエーションではないため、どの利用者さんも比較的参加しやすいでしょう。壁画飾り作りを通じて、利用者さん同士の交流を図ることもできます

壁画飾りで注意するポイントとは?

次に、壁画飾りで注意するポイントについて見ていきましょう。主な注意点は2つです。

季節に合ったものを作ろう

壁画飾りなら何でも良いわけではありません。介護施設の場合、施設内に長くいる利用者さんもいます。外出が減ると季節を感じにくくなるため、単調な日々になりがちです。

壁画飾りを作るのであれば、季節感があり、施設内が明るくなるものを作るようにしましょう。複数の色を組み合わせるよりも、認識しやすい単色を用いて分かりやすく仕上げることがポイントです。

簡単で高齢者でも作れるものを選ぼう

壁画飾り作りでは、利用者さんと一緒に作ることもあります。複雑な壁画飾りではなく、誰でも簡単に作れるようなものを選ぶのがおすすめです。切ったり貼ったりする作業もあまり細かくならないようにしましょう。

9月におすすめの壁画飾り8選

ここからは、9月の壁画飾りとしておすすめの作品を5つ紹介します。どれもかわいらしく、高齢の利用者さんでも挑戦できるものばかりなので、ぜひ壁画飾りの参考にしてください。

お月見モチーフ

9月と言えば、中秋の名月が有名です。中秋とは秋の真ん中を意味し、日本では、収穫祭と相まって団子やススキ、里芋などを供えます。平安時代に中国から伝わり、現代にも残る日本の風習となりました。

お月見モチーフの壁画飾りと言えば、満月や雲のほか、団子・餅つきをするうさぎ・ススキなどです。折り紙を折って作ったり、画用紙に絵を描いて切り抜いたりしても良いでしょう。

敬老の日モチーフ

9月の第3月曜日は敬老の日です。「主役である利用者さんたちが敬老の日をモチーフにした壁画飾りを作るのは変なのでは…」と思っている介護スタッフもいるかもしれません。

しかし、敬老の日は高齢者を敬い長寿を祝う日。「自分に対してはもちろん、同じ施設内にいる他の利用者さんを思って作る」とすれば、違和感はないでしょう。

敬老の日モチーフと言えば、おじいさんやおばあさんのキャラクターや、長寿の象徴である鶴や亀・えび・鯛などもあります。

コスモス畑

秋と言えばコスモスです。壁画全体を使って、コスモス畑を表現するのもおすすめ。コスモスはピンクや赤・紫・黄色などの色があります。壁一面に色とりどりのコスモスの壁飾りをすると、部屋がパッと明るく華やかになるでしょう。

折り紙をコスモスの形に切ったり、同じ長さに切った紙テープやリボンを放射状に並べて花びらを表現したりできます。

あらかじめコスモスの形のステンシルを作っておき、スポンジに色をつけてポンポンと紙に色をつけてもらう方法も、簡単でおすすめです。

ぶどう棚

秋と言えば食欲の秋。梨狩りやぶどう狩りを楽しむ季節です。利用者さんが果物狩りに行ける機会は少ないかもしれません。そのため、せめて壁画飾りでぶどう棚を表現してみてはどうでしょうか。

あらかじめ介護スタッフで、ぶどう棚の幹や土台となるぶどうの房の形を色画用紙などで作っておきます。手先が器用な利用者さんであれば、ぶどうの房の形作りから手伝ってもらっても構いません。

準備ができたら、紙テープや細長く切った色画用紙を輪にし、ぶどうの実を表現します。ぶどうの房の形をした色画用紙に貼っていけば、ぶどうの完成です。

ぶどうと並ぶ秋の果物と言えば、柿でしょう。ぶどう棚と一緒に作っても良いですし、単体でも壁が明るい雰囲気になっておすすめです。

色画用紙を楕円形に切って緑色のヘタ部分を作れば完成。介護スタッフが用意した柿の木に貼っていけば、あっという間にたくさんの実をつけた柿の木になります。

もう少し指先を使ってほしい場合は、少し工程を増やした柿を作ると良いでしょう。まず、介護スタッフが柿の実の部分を厚紙で作り、切っておきます。利用者さんは、厚紙にカラフルなスズランテープを巻きつけていくだけ。

簡単ではありますが、巻きつける工程があることで指先を使い、脳の活性化が期待できます。また、色の組み合わせを変えることで、他の方とは違った色合いの柿を作ることができ、利用者さんの個性を出せるでしょう。

トンボ

トンボは秋を感じさせる秋の虫のひとつ。秋の歌の定番にもなっているトンボをモチーフにするのもいいでしょう。例えば、水色の紙テープで輪を作り、左右から切り込みをいれればトンボの羽に。体部分は茶色の紙テープで作り、折り紙で作った目をつけるだけで、トンボの完成です。簡単に立体的なトンボを作ることができるでしょう。

レクリエーションの一環に取り入れて、利用者さんに作ってもらうのもおすすめです。たくさんのトンボを壁に飾るだけで、秋らしい雰囲気に早変わり。トンボの背景を夕焼けにしたり、コスモス畑と組み合わせたりすると、より秋らしい景色が浮かびます。

イチョウの葉

秋になるとイチョウが黄色く色づき、鮮やかな風景が広がります。そんな秋らしい景色を壁画にしてみましょう。切った画用紙や折り紙などで木の幹や枝を作り、その上からイチョウの形にカットした葉を貼り付けていくだけ。イチョウの葉は黄色一色ではなく黄土色やオレンジなどを混ぜることで、深みのあるイチョウの木になります。

葉の両端をえんぴつなどでくるんとクセづけして、イチョウの葉に立体感を出すのもいいでしょう。鮮やかなイチョウの壁画が、部屋を明るくしてくれるはず。きつねやリスなどの動物を添えて楽しい雰囲気にするのもおすすめです。

さつまいも畑

芋ほりと言えば秋の風物詩。さつまいもをモチーフにした壁画制作もおすすめです。立体的なさつまいもを作り、壁にぶら下げて収穫を待つ様子を描くのもいいでしょう。紫色に塗った茶封筒に新聞紙や緩衝材などを入れ、両端を握るようにすればさつまいもの完成です。レクリエーションに取り入れ、利用者さんにさつまいもの形を作ってももらうのもいいでしょう。

壁画飾りは利用者さんのモチベーションアップにもつながる

壁画飾り作りには、利用者さんに季節を感じてもらうためやリハビリ目的などの理由があります。壁画飾り作りに加わってもらうことで、「自分たちが過ごす環境を整えよう」という利用者さんのモチベーションアップにもつながるはずです。今回は9月の壁画飾りについて紹介しましたので、ぜひ参考にしてみてください。

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