介護の資格は順番通りに取得するべき?どんな選択肢があるかチェック

介護の仕事に関わる資格には多くの種類があります。介護現場で即戦力となる資格、事務系の業務や相談業務で役立つ資格、現場で責任者となるために必要な資格などさまざまです。

働きながら介護の資格を取得するのは難しいイメージがあるかもしれません。取得の順番なども気になるところでしょう。ですが、順番など気にせず短期間で取得できるものもあります。ぜひ自身に合う資格を見つけ、学習してみてはいかがでしょうか。

介護の資格は順番に取るべき?

介護に関わる資格は、果たして順番に取得していく必要があるのでしょうか?答えは、「必ずしもそうではない」です。たとえば、介護福祉士実務者研修は介護職員初任者研修のあとに順番で受けるべき、と考えている方もいるかもしれません。しかし、介護職員初任者研修を受けていなくても介護福祉士実務者研修は受講できます。

一方、順番通りに取るべき資格もあります。国家資格である介護福祉士の場合は、受験資格を得るために介護福祉士実務者研修を修了し、実務経験を3年間積むことがマストです。

資格によって、順番や経験を気にせず挑戦できるケースと、受験資格をクリアしなければならないケースがあります。資格取得の順番にこだわりすぎることはありませんが、自身のキャリアパスを考えたときに、必要な資格を必要なタイミングで取得できるよう、さまざまな選択肢を知って準備しておくことは大切でしょう。

まずは取っておきたい!現場で役立つ介護の資格は?

介護の仕事において、現状は資格取得がマストではありませんが、日々の仕事をするうえで資格の勉強をしておくと、知識や技術を身につけることができ役立ちます。せっかく勉強するならおさえておきたい、基本となる介護資格とその取り方を簡単にご紹介していきましょう。

認知症介護基礎研修

2021年度から、無資格で介護の仕事に携わっている方は、介護報酬改定により「認知症介護基礎研修」を受講することが義務化されました。3年間の経過措置期間があるため、2022年現在は未受講かつほかの資格も取得せずに介護職に従事している職員もいるでしょう。

認知症介護基礎研修は、認知症の介護に関する最低限の知識とスキルを身に付けることができる内容です。介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修を受講する予定がない職員は、こちらを受講することとなります。

介護職員初任者研修

介護の仕事を始めたばかりの方や、手始めに即戦力として役立つ資格を取得したい方におすすめの資格が「介護職員初任者研修」です。介護職員初任者研修では、介護の仕事をする際に知っておきたい最低限の知識とともに技術を身に付けることができます。

介護職員初任者研修は無資格でも受講でき、働きながらスクールなどに通い取得を目指すことが可能です。研修時間は130時間で、修了試験に合格することで資格取得となります。

介護福祉士実務者研修

介護の仕事をするうえでより実践的な技術や知識を身につけたい方には「介護福祉士実務者研修」の受講がおすすめです。介護について幅広く知識を深めることができるのに加え、痰吸引や経管栄養など専門的な分野を学ぶこともできます。

順番を気にせず無資格から受講でき、研修時間は450時間以上必要です。ただし、介護職員初任者研修をはじめとした介護資格を保有している場合、免除となる科目があります。

介護福祉士実務者研修は、サービス提供責任者や介護福祉士のキャリアパスとなる資格です。

介護福祉士(国家資格)

「介護福祉士」は、介護関係の資格のなかで唯一の国家資格として有名ですね。介護福祉士は介護に関する専門的な知識と技術を有し、介護者の家族などからの介護プランの相談に乗ったり、指導したりすることもあります。

介護福祉士になるためには受験資格を得て国家試験に合格することが必要です。学生であれば、介護福祉士養成施設や養成学校で学び受験資格を得ます。働きながら取得を目指す場合は、「介護福祉士実務者研修」を修了し実務を3年以上(従事日数540日以上)経験するか、「介護職員基礎研修」と「喀痰吸引等研修」を両方修了して実務を3年以上(従事日数540日以上)経験することで受験資格を得ることが可能です。

ケアマネジャー(介護支援専門員)

「ケアマネジャー」は、要介護者や要支援者からの相談に応じ、訪問介護やデイサービスなどでのケアプランを作成するのがおもな業務です。利用者さんや、自治体・サービス事業者・介護施設の間で調整役となる重要なポジションで、略してケアマネとも呼ばれます。

介護福祉士や社会福祉士として5年以上実務経験を積むことが受験資格です。資格取得に際しては介護支援専門員実務研修受講試験に合格すること、介護支援専門員実務研修課程を修了することが条件となります。

キャリアアップやスキルアップに役立つ資格は?

前項でご紹介した資格以外にも、介護の現場でキャリアアップやスキルアップに役立つ資格は多くあります。代表的なものをピックアップし、一覧にしました。資格取得の順番を気にせずチャレンジできるものもあるので、ぜひご確認ください。

認定介護福祉士

介護福祉士のさらに上位資格を目指すなら、「認定介護福祉士」の取得もスキルアップにつながるでしょう。認定介護福祉士は介護福祉士のいわばリーダー的存在。さまざまな利用者さんや環境に対応でき、介護スタッフに指導できるスキルも習得します。

認定介護福祉士は国家資格ではなく一般社団法人認定介護福祉士認証・認定機構による民間資格です。介護福祉士を取得後、認定介護福祉士養成研修を受講し、審査を経て認定されます。

サービス提供責任者

訪問介護において「サービス提供責任者」を目指すのも介護現場でのキャリアアップのひとつの道です。サービス提供責任者は資格の名前ではありません。指定訪問介護事業所において利用者40人に対して1人以上配置する義務があり、ケアマネと介護職員の橋渡し役をする重要な役割を担っています。

サービス提供責任者になる場合、初任者研修を修了して実務経験を3年積んでいること、または実務者研修を修了していること、介護福祉士を取得していることが条件です。

介護事務

介護の現場で事務のエキスパートを目指すなら、「介護事務」の取得もおすすめです。介護事務では、介護保険や経理業務などについて学び、介護報酬請求業務を行います。

介護事務の資格には「ケアクラーク技能認定試験」や「介護情報実務能力認定試験」などいくつか種類があり、学習内容や試験内容なども若干異なる点が特徴です。

介護予防運動指導員

「介護予防運動指導員」は、高齢者の介護予防のために適切な知識やトレーニング法などを学び、現場へ還元する役割を担います。資格を取得することで、高齢者に対し、介護予防につながる筋力トレーニングや運動などの指導を行うことが可能です。

介護予防運動指導員は地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター研究所による民間資格となっています。

福祉用具専門相談員

車いすなどの福祉用具は高齢者の自立に不可欠なもの。そんな福祉用具について、選ぶ際や使用する際にサポート・アドバイスするのが「福祉用具専門相談員」の仕事です。おもに福祉用具のレンタル企業や福祉用具の販売店で活躍できますが、介護施設でも重宝する知識となります。

福祉用具専門相談員を取得するためには50時間の福祉用具専門相談員指定講習を受け、修了評価試験に合格することが必要です。

介護の仕事でキャリアアップを目指すなら資格を取得しよう!

介護の仕事に資格はマストではありません。しかし、資格を保有していないと関われない業務がある点も事実です。資格を取得することで、仕事の幅も、将来の選択肢も広がります。資格によっては順番を気にせずチャレンジでき、給料アップにつながるものも。ご紹介した介護現場で役立つ資格例を参考に、ぜひあなたのキャリアパスに合うものにチャレンジしてください。

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