訪問看護のマナーをチェック!利用者さんの満足度を高めるポイントは?

訪問看護では“訪問マナーを意識すること”が利用者さんの満足度に影響します。今回は身だしなみや対応方法などの訪問看護マナーをご紹介。看護師や理学療法士などの訪問スタッフが知っておきたい情報をピックアップしました。訪問看護では行き届いたサービスを提供することが前提ですが、プラスアルファの要素があれば利用者さんをより満足させられるはず。そのために必要な訪問看護マナーのポイントをチェックしていきましょう。

【訪問看護マナーその1】身だしなみは“清潔感”がポイント

訪問看護で利用者さんのご自宅を伺う前に、まずは身だしなみのチェックをしましょう。ポイントは“清潔感”。ぱっと見たときに清潔感があることも大切ですが、利用者さんの間近でケアを行うことも考えて細かな部分のチェックも忘れないでください。

服装のチェックポイント

決まったユニフォームがない場合は、ポロシャツやスクラブなどのトップスにチノパンを合わせると、清潔感のあるスタイルに仕上がります。トップスは胸元の開き具合と着丈に注目。着丈については体勢によって背中やインナーが見える可能性もあるので、短すぎないものを選びましょう。また、汚れやすその擦り切れ、ペットの毛、たばこのニオイなどもチェックポイントです。

髪型やメイク、指先などのチェックポイント

髪は業務の邪魔にならないようにまとめましょう。業務中にくずれる可能性があれば、ヘアピンを活用するのもおすすめです。女性は濃すぎるメイク、男性はひげの剃り残しに気を付けましょう。指先についてはケアに支障が出ないよう、爪を短くして清潔感を高めます。

身だしなみについてはこちらの記事も参考にしてください。

【訪問看護マナーその2】挨拶&言葉遣いは“笑顔ではっきりと”

挨拶と言葉遣いで気を付けたいのが、「笑顔があるか」「相手が聞き取りやすいようはっきりと話しているか」です。訪問看護マナーの中でも大切なポイントのひとつなので、常に意識しておきましょう。

挨拶のチェックポイント

挨拶するときは、所属する施設名と名前を笑顔ではっきりと伝えましょう。笑顔がなかったり、声が小さかったりする挨拶と比べると印象がぐっと良くなります。名刺を渡す場合は、利用者さんが読める向きに持ち、両手で渡すのがポイントです。指で文字が隠れる可能性もあるので、名刺を持つ位置も気を付けましょう。

言葉遣いのチェックポイント

言葉遣いは敬語が基本です。訪問の回数が増えても砕けた口調にならないようにするのがマナー。適切な距離感と、敬意を持った言葉遣いが大切です。

【訪問看護マナーその3】入室から退出までの振る舞いをチェック

訪問看護では、利用者さんのご自宅に入室する前から気を付けたいマナーがあります。ここでは入室前と入室後のチェックポイントを見ていきましょう。

入室前のチェックポイント

利用者さんのご自宅に到着したら、インターホンを鳴らす前に上着を脱いで腕にかけます。訪問看護に限らずご自宅に上がる際に意識したいマナーのひとつで、室内にほこりを持ち込まないように、という意味合いも。上着は外側が内になるように畳んで、利き手と反対の腕にかけて持ちます。雨の日の場合、濡れた雨具やレインコートを入れる袋を用意するのも忘れないようにしましょう。

入室後のチェックポイント

靴は前を向いたまま脱いで室内に入り、そのあとに靴のつま先が玄関を向くようにそろえます。靴を置く位置は下座です。

<玄関の下座について>

  • 飾り棚のある靴箱:靴箱と反対側が下座
  • 飾り棚のない靴箱:靴箱側が下座
  • 靴箱がない場合:玄関のドアに近い場所が下座

バッグは床や畳の上に置きましょう。利用者さんにお茶やお茶菓子を進められてもいただかないのが原則。気持ちだけ受け取ってていねいにお断りします。利用者さんのご自宅内にある物や洗面所を借りる場合は、「お借りします」と声掛けをするのを忘れずに。閉まっているドアや収納棚を開けるときは、「開けてもよろしいですか」と確認しましょう。

マナー以外にも意識したい訪問看護の心得

訪問看護のマナーに加えて意識すると、さらに印象が良くなる心得があります。一つ目は“思いやりの心を大切にすること”。利用者さんを尊重してケアに取り組むと、信頼関係を築きやすくなります。二つ目は、“ゆっくり歩み寄ること”。利用者さんごとに価値観や過ごしてきた時代、住む環境などが異なります。「なかなか心を開いてもらえない」と悩んだとしても、あせらずゆっくり歩み寄ることが大切です。

利用者さんに「またお願いしたい」と思ってもらおう!

訪問看護のマナーでは、身だしなみや挨拶、言葉遣い、振る舞いなどいくつもチェックポイントがあります。マナーを意識することで利用者さんに良い印象を持ってもらえれば、リピートにもつながるでしょう。利用者さんに「またお願いしたい」と思ってもらえるような質の高いサービスを提供するための参考にしてください。

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