福祉ネイリストの資格を取るにはどうしたら良い?どんなお仕事?

福祉ネイリストという仕事をご存知ですか?老人ホームや介護施設などで福祉ネイルを導入している施設もあり、注目の資格です。一般のネイリストが福祉ネイリストを取得したり、介護スタッフが取得することも。ただ、一般的なネイリストと何が違うのか疑問に思っている方もいるでしょう。今回は、福祉ネイリストとはどういう資格・仕事であるか、介護施設などで導入するメリットや注意点などについて紹介します。

そもそも福祉ネイリストとは?

福祉ネイルとは、高齢者や障害のある方に行うネイルのことで、施術者を「福祉ネイリスト」と呼びます。一般的な方に行う際は、UVライトやLEDライトで爪に塗ったジェルネイルを硬化させるジェルネイルの施術が可能です。

しかし福祉ネイルでは、ジェルネイルは行いません。ネイルを比較的簡単に落とせるよう、低刺激で速乾性に優れたマニキュアを使います。

爪に1色のマニキュアを塗るだけではなく、利用者さんの要望に応じて、絵や模様を描くアートをすることも。また、ネイルケアやハンドトリートメントなどを行うケースもあります。

利用者さんがネイルサロンに行き施術を受けるのではなく、福祉ネイリストが老人ホームや介護施設などを訪問して施術するのが一般的です。福祉ネイリストになる際に、高齢者の病気について学び、利用者さんの身体の状態をチェックしながら、利用者さんに合った施術を行います。

福祉ネイル(介護ネイル)を導入するメリット

福祉ネイルを導入するメリットについて見ていきましょう。主なメリットは3つ考えられます。

おしゃれをすることでモチベーションアップ

爪がきれいになることでおしゃれ心に火がついて、モチベーションアップにつながるでしょう。

女性は年齢を重ねてもおしゃれを楽しみたい方が多いものです。爪がカラフルになることで気分が上がり、化粧をしたりヘアを整えたりと他の美容にも興味を持ち始めることもあります。

女性に限らず、男性のネイル施術を行うケースも。男性もネイルケアで爪先がきれいになることで喜ぶ方が数多くいるようです

スキンシップやコミュニケーションのきっかけになる

福祉ネイルの施術中は、利用者さんと施術者が1対1で行います。施術中は手を触れてスキンシップしながらネイルするため、利用者さんの気持ちがほぐれ、リラックスしやすくなるでしょう。

リラックスできると会話も弾み、コミュニケーションのきっかけにもなります。福祉ネイリストが外部の方であれば、介護スタッフ以外との会話が、利用者さんの刺激にもなるでしょう。

精神の安定を得られる

爪がきれいになると他の利用者さんや介護スタッフから「とてもきれいね」や「素敵なネイルね」と言われ、嬉しい気持ちになることも。心が幸せな気持ちで満たされると、精神が安定していくケースもあるでしょう。

福祉ネイルと認知症ケア

福祉ネイルは、認知症ケアと通ずるものがあると言われています。フランス発祥の認知症ケアにユマニチュードというものがあります。「見る・話す・触れる・立つ」の4つの動作を行い、認知症の方に「あなたは大切な存在です」と伝えながらケアしていく方法です。

認知症の方は記憶障害が起こることで、混乱したり感情のコントロールができなくなったりするケースがあります。しかし、ユマニチュードによって安心感を得られるという効果や、感情を動かす効果も期待できるのです。

このユマニチュードと福祉ネイルを重ねてみましょう。

  • 見る…対面してネイルする
  • 話す…ネイルしながらコミュニケーションをとる
  • 触れる…指先に触れ施術する・ハンドトリートメントの際は腕にも触れる
  • 立つ…施術エリアまで利用者さんに歩いてきてもらう

すべてが重なっており、これに加えて「好きな色で爪がきれいになった!」という色が持つ効果も期待できるため、認知症の方が明るい表情になるケースも。福祉ネイルによって気持ちが動いて、会話を楽しむこともあるようです。

福祉ネイルは誰でもできるの?資格を取るには

ネイルは医療行為ではありません。そのため、資格がなくてもネイリストや福祉ネイリストになることは可能です。

しかし、ネイルの仕上がりや利用者さんの身体の状態を確認しながら最適な環境で施術を行うには、ネイルや、高齢者の方がかかりやすい病気に関する正しい知識と技術が必要でしょう。

福祉ネイリストの認定を受けるには、一般社団法人日本保健福祉ネイリスト協会の認定校にてカリキュラムを受講・修了し、卒業試験に合格しなければなりません。さらに合格者は、講師と一緒に実地研修を行う必要があります。

ただし、必ずしもネイリストの資格を持っていないと受講できないわけではありません。福祉ネイルの認定を受ければ、介護スタッフが福祉ネイリストとして利用者さんに接することも可能です。

福祉ネイリストのカリキュラムでは、ガイダンスを受けたあと、3時間の講習を7日間受講します。3時間の実地研修も加えて約25時間の講習の受講が必要です。一般社団法人日本保健福祉ネイリスト協会に所属して福祉ネイリストと名乗るのであれば、1年ごとに年度更新料3,000円を納付します。

福祉ネイルで注意すること

福祉ネイルでは、簡単に取り外しできるようにシールタイプのネイルを使うことがありますが、マニキュアを使用することもあります。マニキュアには少しにおいがあるため、換気できる場所や広い部屋で行う必要があるでしょう。

施術前には、利用者さんの健康状態などのヒアリングを必ずします。例えば、この指には施術できない、ケガをしているなどの状態を確認しましょう。その他に認知症の方の場合、施術中に急に立ち上がる・大きな声を発するなどの可能性があります。

福祉ネイリストが把握していないと、利用者さんや福祉ネイリストがケガをすることも考えられます。事前にわかっていれば、福祉ネイリストも対処しながら施術できるでしょう。

事前に利用者さんに、どのくらいの施術時間なのかを伝えておくのも大切です。福利ネイルでは、基本的に短時間で終わる内容となっていますが、利用者さんの中には長く感じる方がいるかもしれません。

ある程度の時間がわかっていれば、納得して施術を受けてくれるでしょう。

福祉ネイリストの導入で利用者さんを笑顔に

介護施設に福祉ネイルを取り入れることで、利用者さんの気分がアップし前向きになれる可能性があります。また福祉ネイリストとの会話で、リフレッシュやリラックスして気持ちが安定する効果も期待できるでしょう。他の施設との差別化にもなるため、まだ導入していない施設は、検討してみてはいかがでしょうか。

この記事をシェアする