【レクリエーション実例】介護施設で行うボールレクおすすめ14選

介護施設で行われるレクリエーションには、頭を使うものや体を使うもの、指先を使うものなど、色々な種類があります。今回ご紹介するのは、体や頭を使って楽しむことができる、ボールを使ったレクリエーション。一口にボールと言っても、大きなものから小さなものまでいろいろな種類があり、遊び方もさまざま。利用者さんの状態に合わせて、楽しく遊べるボールレクを選びましょう。介護施設でできるおすすめのボールレクを10個紹介していきます。

ボールを使ったレクリエーションがおすすめ!その理由は?

介護施設で行われるレクリエーションの目的のひとつに、運動機能の維持が挙げられます。ボールを投げたりキャッチしたりついたりするという単純な動作も、筋力や握力、動体視力、反射神経と、さまざまな運動・感覚能力を使うもの。体の衰えを防止するため、定期的な運動の一環としてボールを活用したレクリエーションは有効です。

また、転がす、潰す、ひっぱる、回すなど、さまざまな動きをするボールは、ただ触っているだけでも楽しく、体だけでなく脳にもいい刺激を与えてくれます。レクリエーションとして続けることで、認知症対策にもなるでしょう。ボールの種類はさまざまですが、直径15cm~20cmほどの掴みやすいサイズと、高齢者の握力を配慮し空気を少し抜いた柔らかさを満たしたものがおすすめです。

ボールを使ったレクがおすすめなのはどんな施設?

レクリエーションでボールを使うことも多いですよね。ボールを使ったレクリエーションがおすすめなのは、以下の介護施設です。

  • 老人保健施設(老健)
  • グループホーム
  • 介護付有料老人ホーム
  • 通所介護
  • 通所リハビリテーション

利用者さんの状態に合わせたたくさんの遊び方があるため、レクリエーションやリハビリを行う介護施設であれば、ボールを使ったレクは有効です。個別のレクリエーションであれば自分のペースでできるボール遊び、大勢でのレクリエーションなら競い合うゲーム形式と、規模や介護状態に合わせたボール遊びを選定するといいでしょう。ボールを使ったおすすめのレクリエーションを紹介していきます。

おすすめ1.みんなでボールつき

円になって座ってもらい、円の中心でまずスタッフがボールをつきます。使うボールは、軽くて柔らかいものがベスト。ボールをつく回数を5回などと決めておき、5回目でワンバウンドして1番目の利用者さんにパス。パスされた人は決められた回数ボールをつき、ワンバウンドでスタッフに返します。これを繰り返して、全員とボールつきをするのが初級編。慣れてきたら、利用者さん同士でパスを回したり、椅子の間隔を広げて難しくしてみたり、ボールをつく回数を多くしたりするのもおすすめです。

おすすめ2.バタ足ボール

小さなボールをたくさん入れた段ボール箱を準備します。そこに利用者さんに両足を入れてバタ足をしてもらい、足だけでボールを箱の外に出してもらいましょう。レクに参加している全員にやってもらい、最も多く出せた利用者さんの優勝です。簡単に楽しく足の筋肉や腹筋を鍛えることができます

おすすめ3.転がし玉入れ

用意するのは色の違うフラフープとカラーボール。円になるよう椅子を置き、円の中央にフラフープを並べて置きます。利用者さんは2つのチームに分かれてもらい、それぞれのチームカラーのフラフープの中に入るよう、カラーボールを転がしてもらいましょう。フラフープの中で留まるようにするためには、絶妙な力加減で転がす必要があり、手指や腕の運動になります

おすすめ4.後ろ向き玉入れ

肩やひじの関節可動域が広い利用者さんには、後ろ向き玉入れもおすすめです。段ボール箱を2つ用意し、利用者さんの座る椅子の背中側から1〜1.5m程離れたところに置きます。利用者さんを2チームに分け、2人ずつ対戦。椅子に座ってもらいカラーボールを渡し、見えない箱に向かってカラーボールを投げ入れて、多く入った方の勝ちとなります。他の利用者さんやスタッフからは、「もっと右!」「手前に」などと声掛けを送ってあげるようにしましょう。握力がなくカラーボールが上手く投げられない場合は、飛距離が伸びやすいお手玉を使うのもおすすめです。

おすすめ5.バランスゲーム

卓球ラケットとボールでバランスゲームもいいでしょう。利用者さんにそれぞれラケットとボールを渡し、スタートの合図でラケットにボールを乗せてバランスを取ってもらいましょう。制限時間までボールを落とさずにいられた利用者さんの勝ちです。回数をこなして、誰が一番長く落とさずにいられるかを競うのもおすすめ。ボールの重さを変えると手にかかる負荷が変わるため、利用者さんの筋力に合わせたリハビリにもなります

おすすめ6.ボール落とし

50cm×30cmくらいの大きさの平面段ボールに、小さめのボールが落ちる穴を5つくらいあけ、それぞれに点数を振っておきます。2人1組になった利用者さんに段ボールの両端を持ってもらい、ゲームスタート。スタッフがボールを段ボールの上に置き、2人で高い点数の穴に落とせるよう、段ボールを動かしてもらいましょう。点数の高い穴は、他の穴よりも小さめにするのがおすすめ。マイナスポイントの穴を作るのもいいかもしれません。複数のチームで高い得点を出せたチームが優勝です。

おすすめ7.ボーリング

ボーリングも定番のボール遊びのひとつ。ペットボトルで作ったピンとボールを使い、何本倒せるかを競います。ペットボトルなら水の量で重さを調節できるので、利用者さんの状態に合わせて調整してください。ピンに点数をつけておき、倒れたピンの合計得点を競います。手で投げるのが難しい、かがむ動作が辛いなどといった利用者さんがいるなら、椅子に座った状態でボールを蹴ってピンを倒す、キックボーリングにするのもいいでしょう。

おすすめ8.みんなでボール運び

ブルーシートとビーチボールを用意して、みんなで協力してボールを運ぶ遊びです。椅子を2列に向き合うように並べ、端にボールの入る大きさの段ボールを設置。利用者さん全員でブルーシートの両サイドを持ち、スタッフがスタート!と声をかけて段ボール箱を置いた反対側にボールを投げ入れます。利用者さんがそれぞれブルーシートの端を動かして、ボールを箱に向かって動かし、箱に入れることができれば成功です。はじめは大きめのボールにして、次は普通サイズのボール、最後に小さくする、数を増やす、風船にするなど、難易度を上げていくといいでしょう。2チームに分け、どちらが先に箱に入れられるかを競うのもいいかもしれません。

おすすめ9.思い出ボール回し

6人ほどの少人数でテーブルを囲んで行う、思い出ボール回しもおすすめ。音楽がスタートしたらボールを回し、音楽がストップしたタイミングでボールを持っていた人が、司会者の質問に答えるというゲームです。質問の内容は、好きな食べ物や好きだった遊び、初恋の相手など、利用者さんのいい思い出にまつわること。利用者さんの知らない一面を知る機会にもなり、利用者さんたちが打ち解けるきっかけになるかもしれません。

おすすめ10.玉入れ

玉入れに使うのは、スタッフが持ち手を上にして掲げる傘。利用者さんを2つのチームに分け、小さなボールを手渡します。スタートの合図で、スタッフは傘を持って動き回り、利用者さんは傘の中にボールが入るように投げ入れていきます。制限時間終了後、全員で数を数え、玉が入った数が多い方が勝ち!傘をめがけてコントロールする力が必要になり、いい運動にもなるでしょう。

おすすめ11.ゴルフ

紙コップを横にし、床に貼りつけてカップに見立てます。紙コップの口をめがけて、パターや棒を使ってゴルフボールを利用者さんに入れてもらいましょう。入ると良い音がして、気持ちいいですよ。カップとボールの距離は、それぞれの利用者さんに合わせて変えてみてくださいね。棒で打つことが難しい利用者さんには、手で転がしてもらうのがおすすめ。紙コップを複数並べて配置することで、カップインしやすくなりますよ。

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おすすめ12.的当てゲーム

的にボールを当て、点数を競い合うゲームです。的は、大きめの紙に真ん中に近づくほど点数が高くなる円を描いたものや、紙コップをタワーのように積み上げたものなどがおすすめ。カラーボールや新聞紙を丸めたボールなど投げやすいものを用意し、利用者さんに的に向かって投げてもらいましょう。一人ひとり点数を競い合っても楽しいですが、人数が多い場合は、チーム戦にして合計得点を競い合うのもいいですね。

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おすすめ13.しりとりボール送り

しりとりをしながら、次の人にボールを渡すゲームです。参加する利用者さんが輪になり、しりとりの最初の言葉を言いながら次の人にボールを渡します。受け取った人は、最初の言葉に続くしりとり言葉を言って次の人に渡してください。この流れで、どんどん進めていきましょう。しりとりを間違えたり、ボールと落としたりすると負けです。ボールを投げて渡したり、次に渡す順番を決めず、受け取った人が答えたりするルールにすることで、難易度を高くすることもできますよ。しりとりボール送りは、同時に2つのことを行うので、脳を活性化し認知症予防にも効果的なレクリエーションです。

おすすめ14.ボール体操

ボールを潰す・ひっぱる・投げる・回すなどの動作で行う体操はいかがですか?ボール体操は、高齢者の筋力や柔軟性を高め、認知症予防の効果が期待できます。ボール体操は座ったままでもできるため、起立困難な利用者さんでも参加してもらえるのがメリット。いつもの体操と違うと、利用者さんに楽しんで取り組んでもらえるのではないでしょうか。利用者さんたちが上手くできれば、定期的に取り入れてもいいかもしれません。

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運動能力や握力アップ、リハビリにボール遊びを活用!

ボールを使ったレクリエーションは、運動能力の向上やリハビリに効果的。さらに、ゲーム性を持たせて勝ち負けのあるレクにすれば、勝つにはどうすればいいかと頭を使うため、脳トレにつながることも期待できるでしょう。ボールを使ったレクは、WebサイトやYouTubeでもたくさん紹介されています。介護施設のレクリエーションにボールを活用して、簡単で楽しい体力作りをサポートしてください。

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