高齢者の低栄養を防ぐ!おすすめレシピ8選【たんぱく質編】

高齢者の食生活は「低栄養」になりやすいと言われています。低栄養とは、エネルギーやたんぱく質など、健康維持に不可欠な栄養が不足している状態。特に、肉や魚をあまり食べない方はたんぱく質不足に陥りやすいため、注意が必要です。
そこで今回は、高齢者の低栄養を防ぐために、たんぱく質を意識したレシピを紹介していきます。ぜひ高齢者の献立づくりの参考にしてください。

高齢者の低栄養対策では「たんぱく質」が重要!摂取基準量は?

レシピをご紹介する前に、たんぱく質の摂取基準量を確認しましょう。献立を考えるときにも、まず基準量を確認しておくと、必要な栄養が過不足なく摂取できますよ。

<高齢者の1日あたりのたんぱく質摂取基準量(推奨量)>
※日本人の食事摂取基準(2020年版)より抜粋

  • 男性:64~74歳…60グラム、75歳以上…60グラム
  • 女性:64~74歳…50グラム、75歳以上…50グラム

高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ1「鶏むね肉とチーズのさっぱり炒め」

鶏肉の中でも特にたんぱく質が多く含まれている、鶏むね肉を使ったレシピです。蒸して、繊維の方向に手で細かく裂くと食べやすくなりますよ。

<材料>(1人分)
ナチュラルチーズ(カット済みのものがおすすめ) 2枚
鶏むね肉 50グラム
アスパラガス 2本
ミニトマト 3個
塩・こしょう 少々
レモン汁 小さじ1/2強
サラダ油 小さじ1

<作り方>
1.鶏むね肉は蒸して手で裂いておきます。アスパラガスは斜め薄切りに、チーズとミニトマトは半分に切りましょう。
2.フライパンにサラダ油を熱し、アスパラガスを炒めます。火が通ってきたら1の鶏むね肉を加え、塩・こしょうで味を調えてください。
3.お皿に2とミニトマト、チーズを盛りつけてレモン汁をかけたら完成です。

高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ2「卵のとろみ蕎麦」

とろろ蕎麦に卵と魚肉ソーセージをプラスすることで、たんぱく質がたっぷり摂れるレシピです。蕎麦は食べやすい長さに切ってくださいね。

<材料>(1人分)
A:ゆで蕎麦 85グラム
A:魚肉ソーセージ 15グラム
A:水 180ミリリットル
A:めんつゆ 50ミリリットル
A:冷凍きざみオクラ 30グラム

水溶き片栗粉 (片栗粉小さじ1、水10ミリリットル)
卵 1個
長いも(すりおろし) 50グラム

<作り方>
1.鍋にAを全て入れ、蕎麦が好みのやわらかさになるまで煮てください。
2.1に水溶き片栗粉を加えてとろみをつけたら、溶き卵を回し入れます。
3.卵がふわっとなったら丼ぶりに移し、長芋とオクラを乗せたら完成です。

高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ3「ツナと小松菜の煮浸し」

高たんぱくで使いやすいツナ缶を使ったレシピです。ほうれん草やもやしなどで作っても美味しいですよ。

<材料>(1人分)
小松菜 100グラム
ツナ缶 1/2個
水 50ミリリットル
醤油 小さじ1

<作り方>
1.鍋に醤油以外の材量を入れて、3センチほどにカットした小松菜がやわらかくなるまで煮てください。
2.醤油で味を調え、お皿に盛りつけたら完成です。

高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ4「やわらかソーセージ」

鶏ひき肉やはんぺんでたんぱく質がしっかり摂れるレシピです。お好みでケチャップをつけてくださいね。

<材料>(作りやすい分量1回分)
鶏ひき肉(モモ) 100グラム
はんぺん 1/2枚
おろしにんにく 少々
塩 小さじ1/8
こしょう 少々
ドライパセリ お好みで
ゆでブロッコリー 1房
ケチャップ 適量

<作り方>
1.ボウルにブロッコリー、ケチャップ以外の材料をすべて入れてよく練り混ぜてください。
2.1を6等分にし、ラップに包みながら細長く成型していきます。
3.2を耐熱皿に並べ、600Wの電子レンジで2分加熱したら完成。器に盛り、ブロッコリーとケチャップを添えます。

高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ5「お麩のプディング」

脂質を抑えながらたんぱく質を摂れるおやつのレシピです。いちご以外にも、旬のフルーツを使うのもおすすめですよ。

<材料>(作りやすい分量1回分)
小町麩 15個
牛乳 150ミリリットル
いちご 1パック
卵 1個

<作り方>
1.いちごは約5ミリ角のダイスカットにしておきます。
2.1と小町麩を深めの耐熱容器に入れます。
3.牛乳と卵を混ぜ、2にかけて10分程置いておきます。
4.180℃のオーブンで20分焼きます。トースターでも構いませんよ。
5.いちごをトッピングしたら完成です。

高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ6「鶏むね肉と豆腐のスープ」

鶏むね肉と豆腐のたんぱく質を同時に摂取できるレシピをご紹介します。スープなので、メニューにたんぱく質が足りていないと思った際に追加しやすい点もおすすめです。

<材料>(1人分)
鶏むね肉 1/2枚
絹豆腐 1/2丁
長ねぎ 1/2本
しいたけ 1個
ごま油 小さじ1
にんにく・しょうが 少々
水 400ミリリットル
酒・みりん 各大さじ1
鶏がらスープの素 小さじ2
醤油 小さじ1

<作り方>
1.鶏むね肉・絹豆腐・しいたけを一口大に、長ねぎは斜め細切りにします。
2.鍋にごま油をひき、全ての材料を入れて煮込みます。
3.具に火が通ったら完成。

高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ7「サバ缶カレー」

サバは、青魚の中で最もたんぱく質が豊富な魚です。缶詰を利用することで、手軽に料理に取り入れることができます。また、トマトを加えることによって甘みが出るため、高齢の方も食べやすくなりますよ。

<材料>(1人分)
サバ味噌煮缶 1缶
トマト 1/2~1個
にんにく 少々
カレー粉 少々
ごはん 茶碗1杯

<作り方>
1.サバを軽くほぐし、トマトを2センチ角に切りましょう。
2.1とカレー粉、にんにくを耐熱皿に入れて軽く混ぜ、ふんわりとラップをします。
3.2を500ワットの電子レンジで3分加熱してください。
4.電子レンジから取り出して全体的に混ぜたら、再度ふんわりとラップをして1分加熱しましょう。
5.加熱が終わったらもう一度混ぜ、ごはんと一緒に器に盛って完成です。

高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ8「豆腐ハンバーグ」

鶏ひき肉と豆腐、卵からたんぱく質が摂取できるレシピです。豆腐ハンバーグにすることで普通のハンバーグよりやわらかく仕上がり、咀嚼機能が衰えている利用者さんでも食べやすくなるでしょう。

<材料>(1人分)
豆腐 80グラム
鶏ひき肉 60グラム
玉ねぎ 1/4個
A:片栗粉 小さじ1
A:卵 1/2個
A:塩 少々
油 小さじ1/2
大根おろし 適量
ポン酢 適量

<作り方>
1.キッチンペーパーに豆腐を包み、水切りします。
2.玉ねぎをみじん切りにして、フライパンで茶色くなるまで炒めたら粗熱をとりましょう。
3.鶏ひき肉に1と2を入れ、Aを加えて混ぜ合わせて成形してください。
4.油をひいたフライパンで3に焼き目をつけたら、蓋をして5分程蒸し焼きにします。
5.4を皿に盛り、大根おろしとポン酢を合わせたソースをかけたら完成です。

たんぱく質を意識して高齢者の低栄養を防ごう

栄養素の中でも、三大栄養素であるたんぱく質は特に大切です。今回ご紹介したようなレシピを参考に、たんぱく質を多く含む卵や肉、魚などを上手く高齢者の献立に取り入れてみてください。インターネット上では、クッキングレクリエーションなどで作れる簡単レシピも多く見つかります。介護・看護の現場に活用し、高齢者の低栄養対策を行いましょう。


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