新人研修のレポートの書き方は?例文も参考にポイントを押さえよう【介護職】

介護スタッフとして施設入職後に行われる新人研修。研修後にレポートの提出を求められ、「書き方が分からない…」と悩む方もいるのでは?本記事では、施設がレポート提出を求める理由から、自身の評価アップにもつながるレポート作成方法を例文とともにご紹介します。新人介護スタッフとしての熱意が伝わるレポートの書き方を知りたい方や、文章を書くのが苦手と感じている方は、ぜひチェックしてみてください。

新人研修のレポートはなぜ必要?

まずは施設が新人研修後にレポートを課す3つの意図を理解しておきましょう。

研修の成果を把握するため

新人研修では、介護の仕事をする上での心構えや接遇マナーをはじめ、マニュアルを用いた業務内容の説明や、先輩スタッフに付いての実習などが行われます。そのため新人研修は、施設にとって決して少なくない労力と時間をかけた投資だといえます。そのため、レポートの提出を通して「新人研修でどのような成果が得られたか」という投資対効果を把握したいという意図があることを、まずは念頭に置きましょう。

施設側が研修の改善を図るため

施設側は、提出されたレポート内容をふまえて、研修内容は意義のあるものだったかを検証し、改善点が見つかれば今後の研修の内容変更などを行います。施設の新人教育をよりよいものにブラッシュアップしていくためにも、レポートが必要なのです。

新人スタッフ自身の学びを深めるため

新人研修後のレポート提出には、スタッフ自身で学んだことを整理し、理解や考えを深めてほしいという意図も含まれています。

次項からは、研修内容についての理解を効果的に伝えられるレポートの書き方についてチェックしていきましょう。

新人研修レポートの基本の書き方

まずは必須事項をチェック

レポートには盛り込むべき項目があります。施設によってフォーマットが用意されている場合もありますが、ない場合は以下の項目に沿って書くとよいでしょう。

  1. 氏名
  2. 日時
  3. 場所
  4. 研修名
  5. 担当者名
  6. 研修の内容
  7. 研修の所感

1~5は、基本的な項目として正確に記載します。
6の研修内容は、配布された資料の目次などをもとに、箇条書きでシンプルにまとめましょう。感想などを交えて長々と書く必要はありません。
7の所感は、レポートにおいて最も大切な項目です。新人研修を通して学んだことや、今後の業務にどのように活かしていくかを、自分なりの感想とともに記します。

書き方のポイントは?

研修の成果や感想を記す「所感」は、比較的自由度の高い項目のため、「何をどうやって書いたらいいの?」と迷う方もいるかもしれません。伝えたい内容を誤解なく、分かりやすく記すためには、以下の3つのポイントを意識するとよいでしょう。

・結論から書く「PREP法」を意識

「PREP法」とは、文章の書き方の型のことで、Point(結論)・Reason(理由)・Example (具体例)・Point(結論)の頭文字からとられたものです。
まずは結論を記したあとに、その理由と具体例、最後に再び結論で締めると、何を伝えたいかが分かりやすくなります。
所感は、自分の感想や思いを入れるため長くなりがちですが、新人研修で何を学べたかを結論として簡潔に書くと、まとまりのある文になるでしょう。

・資料の丸写しにならないよう注意

研修時に配布された資料を見ながらレポートを記入していると、つい資料内容の丸写しになってしまう…というケースもあります。そうならないためにも、研修中は学んだことや今後に活かせそうなことを随時メモしておき、それをレポートに反映させると、自分らしい質の高いレポート作成ができるでしょう。

・句読点や語尾の統一で読みやすく

読みやすい文章を書くための基本として、句読点の数は多すぎず少なすぎず、適切な位置に打つことを意識してください。また、語尾が「です・ます」調と「である」調が混在すると文章のリズムが崩れて読みづらくなるため、必ず統一しましょう。

新人研修レポートの例文【介護職】

新人研修レポートの「所感」の例文を、介護職に必要な「接遇マナー」を例に紹介します。

【例文】
今回の研修を通して、新人のうちから接遇マナーを身につけ、利用者様との信頼関係を築くことは、大変重要であることを学びました。なぜなら介護は人の命に関わる仕事であり、安全にケアを行う必要があるからです。利用者様に対しての言葉遣いや表情、態度に思いやりの心を込めると信頼関係ができ、安心して体を預けてもらえることにつながります。今後も接遇マナーを常に意識し、どのような場面でも安心・安全なケアを提供していきたいと思いました。

上記のように、新人研修で学んだことの記録だけでなく、学んだことを今後どう活かしていくかもレポートに記すことで、施設側は新人スタッフにどのような成長が見られたか、研修の効果を確認しやすくなります。ぜひ例文をヒントに、相手に伝わる介護職レポートを書いてみてくださいね。

新人研修のレポートで伝わる文章力を身につけよう

レポートは、施設が新人研修の効果を確認するためのものであり、また、介護スタッフ自身の評価や成長にもつながる重要な書類です。文章を書くのは苦手・面倒だと感じる方も、「PREP法」などの書き方のポイントを知ることで、レポート作成がぐっとラクになるのではないでしょうか。ご紹介した例文を参考に、新人介護スタッフとしての意気込みを伝えられるレポートを作成してくださいね。

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