貼り絵・ちぎり絵レクの効果は?下絵がダウンロードできるサイトも紹介

手やハサミで切り取った折り紙を台紙に貼りつけ、作品を完成させていく貼り絵やちぎり絵は、高齢者にもおすすめのレクリエーションです。手先を使うため、認知症の予防としても注目されています。そこでこの記事では、貼り絵やちぎり絵がもつ効果からレクリエーションを行うときのポイントまでを紹介。下絵がダウンロードできるサイトもまとめています。貼り絵やちぎり絵をレクリエーションに取り入れたい方はぜひご覧ください。

貼り絵・ちぎり絵の効果とは

まずは、貼り絵やちぎり絵がもつ効果について見ていきましょう。

手先や脳の運動になる

貼り絵やちぎり絵は、指先を使って下絵に貼りつけるため、手先の運動としての効果が期待できるレクリエーションです。また、どこに何色を貼りつけるかを考えることで、空間全体のイメージを把握する「視空間認知機能」の維持・向上にも役立ちます。鳥取県が導入した認知症予防プログラムには、知的活動の一環として貼り絵が組み込まれていることからもその効果が伺えるでしょう。

利用者さんの個性が表現できる

貼り絵やちぎり絵の魅力の1つは、形が不規則な紙を一人ひとりの感性で貼りつけ作品にしていくことです。そのため、絵に苦手意識がある場合でも、その方らしさが光る作品に仕上がります。たとえ全く同じ下絵であっても、利用者さんによって違った印象の作品ができるはずです。こうした個性が表現できるのも貼り絵やちぎり絵の効果といえるでしょう。

貼り絵・ちぎり絵レクリエーションの種類

下絵にどんな紙を貼りつけるかで、貼り絵やちぎり絵にもバリエーションが生まれます。ここでは、貼り絵やちぎり絵にどのような種類があるか見ていきましょう。

折り紙を使う方法

貼り絵やちぎり絵といって思い浮かぶのは、折り紙を使う方法という方も多いかもしれません。折り紙はサイズやカラーバリエーションが豊富で、費用もあまりかからない手頃な材料です。和柄や花柄など、模様が印字された折り紙を使えばひと味違った貼り絵・ちぎり絵レクリエーションが楽しめるでしょう。

和紙を使う方法

和紙は手でちぎりやすいため、貼り絵やちぎり絵に適した材料です。初めて貼り絵やちぎり絵をする利用者さんや手先が動かしにくい方でも、簡単に扱いやすいでしょう。また、色を重ねたり陰影をつけたりと、こだわりを出しやすいのも和紙の魅力です。そのため、絵や工作が得意な利用者さんにとっても満足度の高いレクリエーションとなりやすいでしょう。

マスキングテープを使う方法

貼り絵やちぎり絵をするなら、のりいらずで接着できる、マスキングテープもおすすめです。近年人気を集めている貼り絵の方法で、Instagram(インスタグラム)にて「#マスキングテープアート」と検索すると3.1万件(2023年7月時点)もの作品が閲覧できます。折り紙や和紙とは違った風合いの貼り絵やちぎり絵を取り入れたいときには、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

貼り絵・ちぎり絵レクリエーションのポイント

ここからは、貼り絵やちぎり絵レクリエーションを行うときのポイントについて見ていきましょう。

下絵を用意しておく

貼り絵やちぎり絵の下絵は、事前に用意しておくことをおすすめします。下絵までレクリエーション時に行おうとすると、ちぎったり貼ったりする時間がなくなり、作品が仕上がりません。また、下絵があれば絵が苦手な利用者さんの参加ハードルも下がりやすいでしょう。なお、以下で紹介するサイトでは、塗り絵の下絵が無料でダウンロードできます。絵柄によっては、ちぎり絵の下絵としても使えるため、ぜひ活用ください。

介護レク広場https://www.kaigo-rec.com/
MY介護の広場https://www.my-kaigo.com/pub/carers/otasuke/nurie/

台紙自体に形をつけておく方法も

貼り絵やちぎり絵の台紙は、必ずしも絵でなくて構いません。とある介護施設では、画用紙をもみじの形に切り取っておき、そこに思い思いの色の折り紙を貼りつけて色とりどりのもみじを製作したそうです。でき上がった作品は、壁に作っておいたもみじの木に貼りつけていき、最終的には大きな1つの作品にしたといいます。こうした方法は春や秋など、季節のレクリエーションとしても取り入れやすいでしょう。

利用者さんがテーマを選べる環境づくりも大切

貼り絵やちぎり絵は、幅広い作品が生まれやすい活動です。そのため、下絵を選ぶときには難易度の異なるものをいくつかピックアップしておき、利用者さんに選んでもらえるようにすると良いでしょう。選択肢を狭めず、柔軟な発想が広がりやすい環境づくりも大切です。

貼り絵やちぎり絵を利用者さんと楽しもう!

貼り絵やちぎり絵は、手軽に行いやすく、楽しみ方の幅も広いレクリエーションです。手先や脳を使うため、認知機能の維持・向上にも役立ちます。また、下絵のテーマを変えたり、型取りした台紙を使ったりするとレクリエーションとしての幅も広がるでしょう。この機会に、貼り絵やちぎり絵を利用者さんと楽しんでみてはいかがでしょうか。

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