介護・医療用語「ね~の」で始まる用語を一覧にして紹介!

介護業界では、日常生活であまり使うことがない専門用語や略語を使う場面が多々あります。臨機応変な対応やスピードを要する介護の現場において、専門的な介護・医療用語の習得は必須でしょう。ここでは、介護業界に携わる方なら知っておきたい、介護・医療用語のうち「ね~の」で始まる用語をご紹介します。これから介護職に就く方はもちろん、すでに介護業界で働いている方もぜひ参考にしてくださいね。

「ね」から始まる介護・医療用語一覧

「ね~の」のうち「ね」で始まる介護・医療用語を紹介しましょう。

ネグレクト

介護が必要な高齢者に対し、長時間の放置や食事を与えないなど、介護や生活の世話を放棄すること。ネグレクトというと一般的には、子供に対する育児放棄というイメージがあるかもしれませんが、子供に限らず高齢者や障がい者などに対しても使用する言葉です。病院を受診させない、寝たきり高齢者の入浴や着替えを放棄する、排泄の世話をしないなどの行為も、ネグレクトに含まれます。たとえ意図的ではなくても、介護の放棄によって、生活環境や身体状態を悪化させることもネグレクトのひとつです。

寝たきり高齢者(ねたきりこうれいしゃ)

「寝たきり」に明確な定義はありませんが、一般的にケガや病気などが原因で6ヶ月以上寝たきりの状態にあり、介護を必要とする高齢者のことを指します。

寝たきり度判定基準(ねたきりどはんていきじゅん)

障がいのある高齢者や認知症の高齢者が、どの程度自立した日常生活を送れるのかを判定しランクに分けて評価したもの。正式名称は「日常生活自立度判定基準」です。障がいのある高齢者の判定基準は4段階、認知症高齢者の判定基準は9段階で判定されます。要介護認定を受けるときの判定指標となったり、ケアプラン・介護計画書などの基本情報として活用されたりします。利用者さんがどのくらいの日常生活を送れるのか把握できる指標なので、介護・医療の現場で広く使われている用語です。

熱中症(ねっちゅうしょう)

高温多湿の環境などにより、体温調節ができず身体に熱が溜まることによって生じる、めまいや頭痛、けいれんなどの症状のこと。屋内外問わず起こる可能性があり、生命の危険を伴うこともあります。高齢者は特に、こまめに室温をはかったり、水分補給を行ったりすることが大切です。

熱布浴(ねっぷよく)

熱いタオルや布で身体を覆うこと。皮膚への温熱刺激によって、入浴したような爽快な気分が味わえるほか、血液循環を良くする効果もあります。

ネブライザー

吸入療法の際に用いられる装置のこと。薬液を霧状にして、呼吸と一緒に薬剤を肺や気管、鼻の奥に送りこみます。加圧式ネブライザーや超音波ネブライザーなどの種類があり、家庭で行うことも可能です。

「の」から始まる介護・医療用語一覧

「ね~の」のうち「の」で始まる介護・医療用語を紹介しましょう。

ノイローゼ

精神的ショックや不安感など、心理的要因によって起こる精神障害のこと。「神経症」とも呼ばれていますが、現在では「不安障害」という名称が使われています。代表的な症状は、イライラ感と不安感です。高齢者がノイローゼになると重症化するケースもあり、認知症を悪化させる原因となる可能性もあります。言葉数が減ったり、倦怠感を訴えたり、機嫌が悪いことが多いときは、早期に専門家に相談するようにしましょう。

脳幹(のうかん)

大脳を支える幹のような部分のこと。間脳・中脳・橋(きょう)・延髄(えんずい)に分けられます。生命維持に関与する呼吸や意識・循環の調節など、脳幹の役割はとても重要です。万が一、脳幹に障害が生じると、脳死を引き起こす可能性もあります。

脳外科、脳神経外科(のうげか、のうしんけいげか)

神経系に生じる疾患を扱う診療科のこと。脳腫瘍や脳動脈瘤・慢性硬膜下血腫など脳の疾患に対して手術または処置を行います。神経内科で症状を診断し、処置や手術が必要な場合は、脳神経外科や脳外科が対応することが一般的です。

脳血管性認知症(のうけっかんせいにんちしょう)

脳出血や脳梗塞などの脳血管障害によって、脳内の酸素や栄養が不足し、脳細胞が死滅することで起こる認知症。おもな症状は、記憶障害や言葉・動作などの認知機能障害が挙げられます。糖尿病や高血圧などの生活習慣病や心臓病などの治療で、発症リスクの軽減や予防が可能です。手足のマヒ・歩行障害・夜間せん妄などの症状が早期に見られることもあります。

脳死(のうし)

脳幹を含め、脳全体の機能が失われた状態のこと。脳死になってしまうと、どんな治療を行っても回復する可能性はありません。人工呼吸器などによって心臓を動かすことは可能ですが、多くの場合数日以内に心停止します。

能力障害(のうりょくしょうがい)

歩行や食事、衣服の着脱など、日常生活を遂行する能力が制限されたり、低下したりすること。

ノーマライゼーション

高齢者や障がい者などが、社会の中で区別されることなく、ともに社会生活を送れるように、福祉環境や社会的インフラの整備を行うことを目指すという考え方。北欧諸国で1950年代に始まった社会理念のひとつで、福祉政策の基本的理念として、日本でも定着しつつある考え方です。ノーマリゼーションともいいます。

ノロウイルス

感染性胃腸炎を発症させるウィルスの一種。感染すると、はげしい腹痛や下痢・嘔吐を引き起こします。抵抗力の弱い子供や高齢者は重症化しやすく、冬に流行を迎えることが多いです。飛沫感染・接触感染・経口感染など、拡散力が強いウィルスと言われています。

介護・医療用語をきちんと身に付けておこう

介護の現場では、専門用語を知っていることが前提として使われることが多いため、介護・医療用語をきちんと理解していないと、周りに迷惑をかけてしまう可能性もあります。今回ご紹介した「ね~の」から始まる用語は、介護・医療用語のほんの一部です。介護業界に転職を考えている方はもちろん、すでに介護職に就いている方も、今一度、介護・医療用語について確

この記事をシェアする